ここから先は、お馴染みの競馬コーナーである。
週末は阪神大賞典(G2、18日阪神競馬場11R、3000m)が行われる。ここを勝った馬は、春の天皇賞(G1、4月29日京都競馬場11R、3200m)に向かう。いまどき流行らないと言われる長距離戦だが、ここで繰り広げられるドラマはスプリント戦やマイル戦よりも確実に「濃い」。
魔物が潜む阪神大賞典の本命は、アルバート
いつも思い出すのは2012年の阪神大賞典である。3歳で有馬記念を勝ったオルフェーヴルは、単勝1.1倍でこの日を迎えた。いつもより早めに先頭に立ったので、池添謙一騎手は向こう上面でペースを抑えようとする。ところがオルフェーヴルは、鞍上を振り落とさんばかりにして逸走した。後続を引き離し、黄金色の馬体はあらぬ方向に向かっていく。
場内は騒然。「ああ、きっとこの馬は壊れてしまったのだ。頼むからせめて無事にレースを終えてほしい……」というファンの気持ちを知ってか知らずか、オルフェーヴルは突如として向きを正しい方向に変え、今度は馬群を捉えに行った。
とんでもない遠回りをしたにもかかわらず、レースへと「戻った」オルフェーヴルは先頭に肉薄。結局、ギュスターヴクライに次ぐ2着でフィニッシュ。単勝を買ったファンの勝ち馬投票券(馬券)は紙くずとなったが、3着までを当たりとする複勝は110円(1.1倍)であった。
あれはいったい、何だったのだろう。レースを思い出すにつけ、阪神競馬場3000mのコースには、「魔物」が潜んでいるとしか思えない。
阪神大賞典を勝ち抜けるのは、抜きん出た実力馬だけだ。今年のレースは、昨年の菊花賞で2着だった4歳馬クリンチャーと、ステイヤーズステークスを勝った歴戦アルバートの一騎打ちと見る。人気はクリンチャーだが、ここはアルバートを本命に推す。あと1頭、気になっているのはレインボーライン。買い目を絞って勝負しよう。
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