初対面の人でも一瞬で打ち解ける3ステップ 相手の目を見て挨拶し、名前を呼んでみよう

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それ以来、何となく注意して観察したり話を聞いたりしていると、彼女の周りにはいつも人が集まっていて、楽しいことが起きていることに気づきました。食事をごちそうになったり、遊びに誘われたり、人生を思い切り楽しんでいるのがわかりました。

それまで私は、人に対して心を開くと、利用されたり、傷つけられたりすると思っていました。だから、防御のためにいつも塀を高くしていたのです。でもその割には、攻撃されて傷つくことが多かった気がします。

いっそのこと彼女のように塀をとっぱらって、誰とでもオープンに接したほうが得をするのではないか――そう思うようになったのは、そのころからです。

とはいえ、シャイで根暗な性格がすぐに直るわけではありません。ようやく3ステップにも慣れ、自然体でどんな人とでもうちとけられるようになったのは、バンク・オブ・アメリカに転職して、営業の仕事を始めてからになります。

ただ彼女との一件から、「人間関係をつくるには、ハードルを下げてオープンに行ったほうが得をする」と、随所で自分に言い聞かせるようになりました。

「常連以上」に待遇をよくしてもらえる理由

また、こんなメリットもあります。

ニューヨークにいる間、私が有名なステーキハウス「ウルフギャング」や名門レストラン「ピータールーガー」などに行くと、アジア人で、しかも40代という比較的若い人間でありながら、どんな会社の社長よりいい待遇を受けることができます。

なぜかというと、私が毎日のように通う常連だからでも、毎回大勢のお客さんを連れていく金払いのいいお得意さんだからでもありません。ただひとつ、「ウェイターさんたちと仲良くなっているから」です。

その方法はこうです。

高級レストランに行ったとき、私は食べ終わったお皿やコップをウェイターさんが下げやすいように手で取って渡します。日本以上にそうした習慣が珍しい海外では、それだけでも彼らには好印象ですし、そのときにやはり、相手の名札を見て、名前も覚えるのです。

もし名札がついていなかったら、「お名前は何とおっしゃいますか?(What’s your name?)」と聞きます。たいていのお客さんはウェイターにあまり興味を示さないので、名前を聞かれると、彼らは喜んで教えてくれます。

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