40~50代が選択する「卒婚」を知ってますか 人生100年時代に相応しい新しい結婚の形

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たとえ週1の仕事でも将来を見据えることが大切です。そして、少しずつでよいのでスキルアップをするという意識を持ちましょう。子どもがまだ小さい、もしくはフルタイムでないと保育園に預けられないから仕事ができないと思われる方もいらっしゃると思いますが、ネット社会のよさを利用し、在宅でできる仕事や自由度が高い仕事などを見つけるとよいと思います。

それまでの経験を生かせたり、これから勉強できる仕事を探すのもよいでしょう。そのときの家庭の状況に合わせた柔軟な働き方を模索していくことも必要ですが、同時に将来につながることを意識しましょう。

私は私、あなたはあなた

次に、精神的な自立ですが、相手への依存が高かったり、「べき」思考の人は難しいかもしれません。相手への要求が高いと、離れていても何かと要求したくなる気持ちが払拭できないでしょうし、「夫婦とはこうあるべき」「夫(妻)とはこうあるべき」という思考が強いと、そうでないことにストレスを感じ、新しいカタチを受け入れることすら難しいでしょう。変化に柔軟に対応できる思考を持つことが必要です。

私は私、あなたはあなたという、お互いを真の意味で尊重できる精神的な自立が卒婚成功のコツかと思います。お互いに適度な距離ができることで、ゆとりができ、相手のよいところを認められるようになり、より夫婦の絆が深まるケースも多くみられます。

特に男性の場合は、経済的よりも精神的な自立が必要になります。

家庭と仕事場だけを往復するような生活だと、心の拠り所がなく、定年後に家族のお荷物になってしまう可能性も否めません。趣味や勉強などを通じて、ほかのコミュニティを持つことが必要です。

夫も妻も共に経済的、精神的に自立できる準備を始めるのに早すぎるということはありません。お互いに寄りかかりすぎない関係性が、結婚生活を快適に過ごすことにつながり、「卒婚」をあえて視野に入れずとも仲良く生活していくことが可能にもなります。

「子育て中だから嫌でも我慢している」「子どものこと以外は、夫(妻)と2人で話すことがない」、また子どもがいなくても「このままこの人とずっと一緒にいると思うと憂鬱」などと思っている方は、いずれにしても準備をぬかりなく。どちらに転んでもあなたを助けてくれる力になると思います。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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