「100人中1人」に刺さるビールメーカーの挑戦

ヤッホーブルーイング・井手直行社長が語る

大手さんが造っているのは、ラガー酵母という酵母を使って、ラガービールを造っているのですが、ご存じのようにすっきりとした味わい喉ごしで飲むおいしいビールです。

しかし、我々は大手さんが造っていない、少なくとも以前は造っていなかった“エールビール”と呼ばれるエール酵母を使って造るエールビールを専門に造る会社なんです。色々なエールビールがあるのですが、華やかな香り、深い味わいでコクがある。こういうのが大きな特徴です。

――苦いビールがあったり、華やかな香りがあったり、普通は思いつかないような商品が多いようですが、どうやってこれら色々な商品を開発されたのでしょうか。

日本には大手さんのビール、これはラガービールの中のさらに1種類の“ピルスナー”と呼ばれているもので、何十年ものあいだ、ずっとそれがほとんど占めていたんですね。

世界には様々なビールがある

ただ世界を見ると色々なビールがあります。そのスタイルによって100種類以上あるといわれています。しかし、日本人はそういうビールが世の中にあるというのを全く知らずにいました。

そういう苦いビール、華やかな香りがあるもの、ちょっと甘みが強いビールなど色々ある。これこそ、我々が作りたいビールで、海外に行くとそういうビールを飲んでおいしいなと思うわけなんです。

それを日本のビールファンに届けたいと思って、我々が選ぶ本当に個性的なビールの中の個性的なビールを選んでやっているので、明らかに、大手さんとは違うものが生まれてくるんですね。

――個性的な中の個性的というと、何人かに1人しか刺さらないんじゃないかと思いますけど、そういうのを狙っていくというのは経営的には成り立つのでしょうか。

我々は小さな会社なので、大手ビールメーカーさんがしのぎを削っている中に真っ向勝負をしようと思ってないんですね。例えば100人いたら、そのうちの1人が熱狂的なファンであってくれれば、それでいいと思っているんです。そうすると100人いて1人がずっと買い続けたら、1%売り上げが取れるわけじゃないですか。

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