「シンガポールはつまらない」自虐動画の全貌 短期間の滞在では決して見えない本当の味
「シンガポールは“つまらない”」
先週、シンガポール政府の関連機関である「シンガポールツーリズムボード」が、突如こんな動画をFacebook上にアップした。
シンガポールの観光誘致を推し進めるはずの機関が、なぜわざわざPRの逆をいくかのごとく「つまらない」と自虐する動画をアップしたのか?
シンガポールは「つまらない」!?の理由
そもそも、この動画がアップされたきっかけは、TimeOutというウェブメディアが1月30日に発表したランキングにある。世界で最もエキサイティングな都市を、文化や食べ物、住みやすさ、幸福度などを基準に、世界32都市の15000人を対象にアンケート調査したのだが、シンガポールが見事ワースト2位に輝いてしまったのだ。特に、「文化」では最下位を記録、音楽やナイトライフにおいても低い点数をつけている。
このランキングが先月末に発表されるやいなや、シンガポールツーリズムボードが作成したのが先述の動画だ。動画は「VisitSingapore」というシンガポール観光のオフィシャルFacebookページに投稿された。
動画はまず、きらびやかに輝くマリーナベイ・サンズに向かって、勢いよく水を噴くマーライオンというおなじみの映像を映し出す(少し古くなるが、日本では元スマップのメンバーが登場して、軽快に屋上プール沿いを歩くソフトバンクのCMで知る人も多いだろう)。
そこに載せられている字幕が挑戦的だ。
「イエス、シンガポールはつまらない」
シンガポールの輝きの象徴とも言える景観に、「つまらない」とデカデカと載せたかと思えば、中心部から気軽に行けるリゾート地・セントーサ島のユニバーサルスタジオや、世界中から多くの観客が熱狂する一大イベント・ F1シンガポールグランプリなど、次々に映し出されるシンガポールの華やかな映像にも「ここには興奮するようなことは何もない」とのコメントが踊る。
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