「シンガポールはつまらない」自虐動画の全貌 短期間の滞在では決して見えない本当の味

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実は、シンガポール在住の筆者も住む以前はこの国を「つまらない」と考えていた1人である。それは、2泊3日程の旅行や出張などで数回訪れた際の都会的で無機質な印象からだったが、住み始めてからその考えは覆された。

実は奥深いシンガポールの魅力

シンガポール建国前から培われてきた文化や多様な民族による独特の成り立ちは、目を凝らすと街のあらゆるところに透けて見えてくる。

金融街を歩くと、スーツ姿で闊歩するインド人技術者らの姿を多く目にする一方、ひとたびスパイスの香り漂うインド人街(リトルインディア)に足を運べば、イギリス植民地時代にゴムのプランテーションなどでの労働力として重宝された南インドからの移民たちの子孫が、雑多なコミュニティを築き上げている。

スパイスの香りが漂うリトルインディアを訪れると、色鮮やかな衣装に身を包んだインド系移民の家族連れを目にする(筆者撮影)

さらに、その時代にスズ鉱山で働いた中華系の移民たちや、現地のマレー系女性と中華系移民が結婚して生まれたプラナカンと呼ばれる末裔の歴史などはその奥深さに心を奪われる。

プラナカン様式の建築は街中の至る所で目にすることができる(筆者撮影)
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