ウォームビズ、今さら聞けない基本中の基本 真冬にスーツを着ないのが合理的なワケ

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ジャケパンはウォームビズの基本形です(写真:筆者提供)

夏のクールビズに対して冬のウォームビズ。ノージャケットというビジュアルから視覚的に伝わりやすいクールビズに対し、パッと見、伝わりづらいウォームビズでしたが、近年はそのスタイルも広がってきているように見えます。

私は「プロの目線でユニクロもカッコよく!」をモットーとして、これまで延べ4000人を超えるビジネスマンの買い物に同行しトータルコーディネートしてきました。そんな私が考える「ウォームビズの最適解」をお伝えします。

スーツとジャケパン、どちらが暖かく見えるか?

上下の生地が異なるスーツ、通称「ジャケパン」と呼ばれるビジネスファッションはウォームビズの基本形です。ウールで織られたジャケットスタイルという意味ではどちらも変わりませんが、使われている糸の種類が異なることをご存じでしょうか?

ツルッとした光沢感を特徴とするスーツジャケットでは「梳毛糸(そもうし)」と呼ばれる毛足の長い糸を使っています。一方、上下生地が異なるウォームビズのジャケパンでは「紡毛糸(ぼうもうし)」という毛足の短い糸が使われています。

同じウール糸であってもその特徴が異なるからこそ、ジャケパンの場合、生地が毛羽立って見えます。この生地感はフランネルと呼ばれ、暖かみある視覚効果を生みだします。この効果を活かしたジャケット・スラックス・スーツも存在します。

フランネルスーツと呼ばれるビジネススーツは、上下毛羽立ちのウールが印象的です。つまり、スーツ・ジャケパンにかかわらず、冬はフランネル生地を使ったビジネスファッションが視覚的に暖かみを演出しやすいということ。

とはいえ、スーツとジャケパン、両者における「アイテムの相性」では決定的に異なる事情があります。それはインナーに合わせる「ニットセーター」にありました。上下同一生地のジャケットスタイルだからこそ、スーツの場合、異なる生地のニットセーターが合わせづらいのです。

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