この秋冬、ジャケットとシャツの間にニットセーターの代わりにダウンベストを着ているビジネスマンを見掛けませんでしたか? 「インナーダウン」と呼ばれるこの着こなしは、数年以上前からアパレル業界が注目する着方の工夫でした。とはいえ、その見慣れないビジュアルもあって、ビジネスマンには浸透していません。
ところが、そんなインナーダウンが外回りの営業マンの間で注目されています。外回りで訪問先が1日に10件近い営業マンにとって、先方のオフィスに行く度に、かさ張るコートを小脇に抱えることが本当にストレスになるということでした。そこで、コートを着る代わりにインナーダウンを着ているそうです。インナーダウンはバッグの中に入れることができるので、ノーストレスで先方に訪問できるというのです。
もちろん、本来の想定とは異なる使い方ですが、ビジネスファッションのカジュアル化が進んだことで、ビジネスファッションの解釈はこれまで以上に自由に広がっているのかもしれません。
チャッカブーツに合わせるジャケパン
昨年、伊藤忠商事が打ち出したカジュアルフライデー施策「脱スーツ・デー」。上場企業を中心にカジュアルフライデーの動きはひっそりと動き出しています。年が明け、私の元にも複数の企業からカジュアルフライデー導入における着こなし研修の依頼がありました。
いきなりカジュアルな恰好をすることに抵抗があるという人にはジャケパンを薦めています。その場合、革靴をスエードの紐ブーツ「チャッカブーツ」に合わせるだけでカジュアル感が増すというものです。ジャケパンは崩し方ひとつで印象が変わります。
ネクタイを締めることでスーツに近いエレガンスを保つこともできます。その一方で、カジュアルフライデーに近づけることも可能です。スーツに比べ着こなしに汎用性があるジャケパンは、これからの時代に相応しいビジネスファッションといえるでしょう。
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