食べログ絶賛の1000円台で飲める街はどこか 東京の「せんべろ」、約700店を対象に独自調査

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しかし、ホッピー通り一帯には20店舗以上があるが、せんべろに該当するのは13店舗のみ。外国人観光客の増加などにより観光地として注目が高まるにつれ、さまざまな価格帯の店が出てきているということだ。

せんべろ業界に逆風も

各地で(一部の人には)欠かせない存在のせんべろだが、残念な情報もある。2017年の飲食業全体の倒産件数は、前年比19.2%増の762件だった(東京商工リサーチ調べ)。同調査によると、2014年以来3年ぶりに750件を超えており、そのうち居酒屋などの酒場・ビアホールでは前年より35.2%増の115件が倒産。原因を見ると、販売不振が618件で全体の約8割を占めた。また、仕入れ価格の高騰や人手不足による人件費増加などコスト増のほか、景気回復実感の乏しさを背景に個人消費の鈍化が影響したと見られる。

それだけではない。京成立石の駅前一帯では、2017年6月に再開発の告示がされ、すでに工事が始まり、多くの店舗が移転や閉店を余儀なくされている。

京成立石の「呑んべ横丁」は1953年、当初は商店街としてオープン。徐々に居酒屋やスナックが増えて現在のような飲み屋街となった。しかし、一部を含む線路沿いの建築物が段階的に立ち退きとなり、周囲の跡地には高層マンションや大型商業施設、葛飾区役所が建設される予定だ。

京成立石のみならず、昭和30年代の雰囲気が残る多くのせんべろ街は、都市の再開発の煽りを受け風前の灯火となっている。いまのうちに、多くのせんべろの街を巡り、お店だけでなく、その街並みの情緒も味わい尽くし楽しんでおくのがいいだろう。

新山 勝利 研修講師、マーケティングコンサルタント

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にいやま しょうり / Shouri Niiyama

専門領域は店頭マーケティング、購買心理プロセス、顧客満足度。飲食店のコンサルティングでは、点数を分析したデータ主義で売上向上を図り「食べログ」の評価3.50点達成を推進する。顧客満足を高める販売促進、店舗の活性化や売場づくりのためのノウハウを提供。メーカーや全国の商工会議所などの団体、広告代理店、卸売、量販、チェーン店などが主要顧客。他業界の成功事例を用いて、写真や図表を活用した説明を行う。世界30カ国、150都市を歴訪。中でもフランス・パリには30回訪問。諸外国の先進的な産業事例にも造詣が深い。多数の専門誌に執筆するほか、各種マーケティング学会で論文発表。著書に『売れる商品陳列マニュアル』(日本能率協会マネジメントセンター)など。公式サイトはこちら

 

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