バスケ「Bリーグ」挑む観戦スタイルの新潮流 富士通と連携する「B.LIVE」に勝算はあるのか
「技術の見本市で終わりにしたくない。ひたすら映像が変わらないことに変革を与えたい」
男子プロバスケットボールBリーグ常務理事・事務局長の葦原(あしはら)一正氏は試合前にこう意気込んだ。
1月14日、熊本で「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2018」が開催された。開幕から2年目を迎えた男子プロバスケのBリーグ。2017-2018シーズンの前半戦と後半戦の合間に行われた今年のオールスターゲームは、被災地での復興支援という意味も込められ、熊本県立総合体育館で行われた。
一方、熊本から約900km離れた東京の恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホールでも現地に劣らない大きな盛り上がりを見せていた。オールスターゲームと連動した、次世代型ライブビューイング「B.LIVE in TOKYO」(以下、B.LIVE)が開催されたからだ。Bリーグと、パートナーとして技術提供する富士通による観戦型イベントで、最先端のICTテクノロジーを駆使した“世界初”のスポーツエンターテインメント体験ができるのがウリ。
遠隔地で開催される試合を別会場のスクリーンを通して楽しむのは、従来のパブリックビューイングと同じである。だが、「次世代型ライブビューイング」と銘打たれたB.LIVEでは、試合の映像を流すだけでなく、その臨場感を再現する取り組みが行われた。
現地にいるような「臨場感」を体感
実際、恵比寿会場で試合を観戦すると、選手達のシューズとアリーナの床が擦れる音、ドリブルするときのボールの振動音が感じられるなど、まるで自分が現地のコートに立っているような感覚すら受けた。
現地でのプレー音や、観客席の歓声は、ヤマハにも協力を得て再現。熊本会場のコートサイドや天井に20本、選手の足音やドリブルを集音するため床下に32本と、計52本のマイクが設置され、恵比寿会場では至る所からその音を流していたという。
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