1分動画エブリーが20億円調達で目指すもの 3度目の資金調達、2018年末に500人体制へ
――2018年の動画メディア市場をどう見ていますか。
大きなターニングポイントは2020年、あるいは少し早まって2019年になるだろう。テレビ番組のネット同時配信を巡る議論が続いているが、ネット同時配信が始まれば、スマホのスクリーンの奪い合いになる。その奪い合いにはわれわれ新興メディアだけでなく、テレビ局、新聞社、出版社なども加わる。2017年は動画コンテンツ提供のプレーヤーが大幅に増えたが、2018年からは戦国時代が始まるのではないか。
そうなると、今主流になっている短尺、中尺動画だけでなく、長尺動画、あるいはライブ配信などのジャンルも拡大していくはず。また、ただ単に配信するだけでなく、データとAIを活用したパーソナライズ化の技術も問われるようになる。加えてマネタイズの方法として、広告ビジネスだけでなく、ユーザー課金コンテンツや、動画コマースも広がっていきそうだ。
4つのメディアを運営する強みが出始めた
――エブリーはどのように戦っていきますか。
前述のような潮流に乗り遅れないよう、「パーソナライズ化」「ライブ・長尺コンテンツの強化」「コマース・プレミアム課金の強化」「プラットフォームのエコシステム構築」という4つの軸でサービス開発を進めている。
ライブ配信、コマースという部分は、すでにカロスやママデイズで実験的に取り組みを進めている。ユーザーとインタラクティブに交流しながら配信するのは、動画を作って配信するのと違ったノウハウも必要。この知見を貯めて、来年からは本格的に展開を進めていきたい。
一方の長尺動画については、タイムラインが先行して取り組んでいる。取材内容を固めて、下調べして……となると、動画を1本作るのに数日かかる場合もある。これも従来のような短尺動画を作るのとは別のノウハウを蓄積して各メディアで共有する必要があり、4つのメディアを運営してきた強みが出始めていると感じる。
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