1分レシピ動画、全世代女子がのめり込む必然 新興勢力が続々、30億円調達ベンチャーも

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フェイスブックなどで思わず見入ってしまうレシピ動画。創業間もない新興メディアが着々と力をつけている(撮影:梅谷秀司)

「今晩の夕食にいかがですか?」「これだけの材料で、失敗せずに作れます!」。スマートフォンでフェイスブックやツイッターのアプリを開くと、そんな文言とともに投稿されている「レシピ動画」に遭遇する。1分前後、早回しで料理が出来上がっていく過程に、思わず見入ってしまうという人も少なくないだろう。

2015年後半からレシピ動画の関連のベンチャーが次々立ち上がり、ネット業界で話題を集める分野になっている。

サービス開始1年で巨額の資金調達

左2つがクラシル、右2つがC CHANNEL(画像:両社提供)

今年に入ってからは、3月末にレシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を手掛けるネット企業・デリーが、ジャフコ、ヤフー系のYJキャピタルなどを対象に第三者割当増資で総額30億円を調達、サービス開始から1年という段階での調達額の大きさが話題を呼んだ。

春先からはクラシルに加え、「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」(運営:エブリー)が精力的にテレビCMを打っており、認知度を高めている。

多くのレシピ動画サービスは、フェイスブック、ツイッター、LINEなど他社プラットフォーム上で動画を見せる「分散型メディア」の形態を採用して成長してきた。

具体的には、各プラットフォームに自社サービスの公式アカウントを開設し、そこに動画を投稿していく。ユーザーが気に入ったアカウントをフォローしたり、投稿動画に対し「いいね」や「シェア」といった行動を取ったりすることで、多くの人にコンテンツが届く仕組みだ。

普段使っているSNS上で動画を見られること、無音でも楽しめるためイヤホンをつなぐ必要がなく、電車内やスキマ時間に気軽に見られることなどが、女性を中心に世代を問わず受けている。

典型的なのは、オンラインメディアのバズフィードジャパンが展開する「Tasty Japan(テイスティジャパン)」。ウェブサイトは持たない一方、フェイスブックでは320万以上、インスタグラムでは180万以上のフォロワー数を誇る。もっとも多く見られた「無限に食べられちゃう!?ふるふるチーズケーキ 」の動画は、再生数が2800万回に達した。

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