1分動画エブリーが20億円調達で目指すもの 3度目の資金調達、2018年末に500人体制へ

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エブリーの吉田大成社長と共同創業者の菅原千遥DELISH KITCHENカンパニー長/編集長(左)。六本木にある本社のスタジオにて(編集部撮影)
レシピ動画サービス「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」などを運営するエブリーは12月28日、総額20.6億円の第三者割当増資を発表した。引受先には東京と米シリコンバレーに拠点を置くベンチャー投資育成会社・WiLを筆頭に、伊藤忠商事、GMOベンチャーパートナーズなどが名を連ねる。
エブリーはこれまでに33.7億円の資金を調達(1回目6.6億円、2回目27億円)。今回の増資で累計の調達額は54.3億円となった。
フェイスブック、ツイッター、LINEなど他社プラットフォーム上で動画を見せる「分散型メディア」として認知を拡大してきたエブリーだが、デリッシュキッチンでは2016年12月にはアプリの展開にも乗り出した。直近のダウンロード数が900万を突破するまでに成長している。2018年初からは、ユーザー課金型のプレミアムコンテンツの提供も始めるなど、新領域での挑戦も始まる。
今回の増資をバネに、エブリーはデリッシュキッチンをどう進化させるのか。料理動画に次ぐ柱に育成中の3メディア(ライフスタイル動画「KALOS(カロス)」、ママ向動画「MAMA DAYS(ママデイズ)」、ニュース動画「Timeline(タイムライン)」)をどう拡大していくのか。吉田大成社長に直撃した。

広告動画も9割のユーザーが「好き」と回答

――デリッシュキッチンのサービス開始から2年強が経ちました。ユーザーや広告主からはどのような反応がありますか。

直近でSNSのフォロワー数は300万を超え、アプリのダウンロード数も900万を突破。アプリとSNSを合算すると月間の動画再生数が5.2億回に達し、国内の料理動画サービスとしては最大規模に成長している。

広告ビジネスも順調に伸びている。タイアップ動画の制作本数は381本で、他社と比べても実績が大きい。特徴的なのが、ユーザーの広告認知度と好感度。アンケートでは、タイアップ動画を1回見た人のうち、約50%が「その広告を見た」と答えている。テレビCMから普通、50%まで認知を上げるには同じ動画を20回くらい見てもらう必要がある。スマホだとスクリーンを集中して見ている人が多く、その分認知を獲得しやすい。

好感度の面でいうと、アンケートではタイアップ動画を見た人のうち9割が「その広告が好き」と言ってくれている。広告は邪魔な存在になりがちだが、普段から好きなメディア、コンテンツとして見てもらっている料理動画と同じ世界観で広告を作っているので、違和感なく接していただけているようだ。

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