1分動画エブリーが20億円調達で目指すもの 3度目の資金調達、2018年末に500人体制へ

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吉田大成(よしだ たいせい)/2006年にグリー入社、「釣り☆スタ」「探検ドリランド」などソーシャルゲーム黎明期のヒットタイトルを手掛ける。2015年8月に同社を退社。9月には自ら起業してエブリーを設立(編集部撮影)

――米国の料理動画市場をどのようにみていますか。デリッシュキッチンの海外展開の余地は?

バスフィードの「テイスティ」が引き続き伸びているが、食の領域で機能を深掘りするというより、グローバルのさまざまな拠点から料理動画コンテンツを供給し合って、ユーザーに見て楽しんでもらうことを突き詰めているように見える。一方僕らは、メディアに新しい価値を付け、生活の中で欠かせないサービスになることを重視している。そういう方向性の違いがある。

有力なパートナーと組めるような機会があれば、僕らが海外に出て行くこともありえるとは思う。ただまずは、動画メディアでレシピを「知る」というところから実際に店頭で「買う」などのアクションを起こすところまで、すべてをデジタル化する、そういうエコシステムを日本で完成させることが先決だ。

サービス提供の場は「スマホだけ」にこだわらない

――戦国時代になると、同業のM&Aや合従連衡もありそうですか。

もちろん、この先はそういうことが大いにあり得る。同じ動画系メディアでくっつくかもしれないし、出版社、テレビ局などとの協力がいっそう深くなることも考えられる。直近では、テレビ局と組んで料理番組の展開を行っている。僕らとしても、サービス提供の場は「スマホだけ」とこだわっているわけではない。店頭サイネージも、テレビも、幅広くやっていきたい。

――AIスピーカーへは対応されていますか。

まずデリッシュキッチンでアマゾンのアレクサに対応した。今後ほかの音声アシスタントにも順次対応していく。レシピの読み上げをするサービスで、今どんどんレシピのバリエーションを追加していっているところ。

僕らのサービスは基本的にディスプレーで動画を見てもらうものだが、ユーザーとの最初の接点は音声の領域にも広く持っておきたい。AIスピーカーのような新しい技術をユーザーがどう使い始めているかを知るのも、ネットでビジネスを行っている会社として重要なことだと考えている。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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