2018年前半、日経平均はあまり上昇しない? 日本株で儲けたいなら知っておきたい

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では、どんな銘柄が投資家から人気を集めるでしょうか。日本国内企業の円高対応力は増してきており、世界の実需をうまく取り込む企業への資金流入が続きそうです。海外では、米国景気の頭打ち感が台頭、欧州も政治不安定化に加え、やはり景気改善に頭打ち感が台頭するリスクがあります。一方、中国は金融引き締めに伴うリスクが指摘されるものの、景気はそこそこ強い。他の新興アジア地域の景気の堅調さも続きそうです。よって、先進国よりも新興国向けに強い商品を持つ企業が、高値を更新すると見ます。 

銀行株やインバウンド関連注目、マザーズ急上昇も?

一方、日本の国内政治は比較的安定し、景気は予想以上に堅調に推移するとみています。物色の方向性としては、2017年に買われすぎた半導体、機械、ゲーム株の一角が売られ、割り負けしている銀行株や、株価がなんらかの理由で低迷している「低位株」の全般的な底上げ基調が続きそうです。また、インバウンド関連株も再び騰勢を強める可能性が十分ありそうです。

2017年の仮想通貨のように、変動率が大きなマーケットとして、筆者が注目しているのはマザーズ市場です。指数が27年ぶりの高値を更新したジャスダック市場にいまのところ2017年のパフォーマンスは負けていますが、2018年は東証マザーズ市場がジャスダック市場に勝ると予想しています。もし、仮想通貨が暴落を繰り返すような場合、一時的には時価総額の規模で劣る小型株にも悪影響があるかもしれません。しかし、仮想通貨のボラティリティの高さは2018年も続く可能性が高く、最終的にはマザーズ銘柄に有利に働くのではないでしょうか。

マザーズ市場上昇の根拠の1つは、テクニカル面にあります。マザーズ指数の長期のチャート推移をみると、2012年以降、株価の安値は切り上がっており、2016年以降は、さらに「下値切り上げ、上値は平行型」の「三角保ち合いが形成されました。これはエネルギーが相当たまっている可能性を示します。

実際、12月27日にはマザーズ指数は1234.02ポイントとなり、2016年4月につけた高値(1230.82ポイント)を上回ってきました。いよいよ、2018年は騰勢を強める展開が予想されます。これは筆者の「妄想」ですが、テクニカル面などから予想すると、マザーズ指数は現在から5割上昇することも、ないとはいえません。

東野 幸利 国際テクニカルアナリスト

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ひがしの ゆきとし / Yukitoshi Higashino

DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部長。証券会社情報部、大手信託銀行トレーダー、大手銀行などの勤務を経て2006年に入社。マーケット分析やデリバティブ市場のコンテンツを担当。IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)教育委員、日本テクニカルアナリスト協会理事なども務める。
 

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