トゥイリオCEOが語る「ソフトの力」 ソフトの力で通信を変える注目ベンチャー(下)

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共同創業者のジェフ・ローソンCEOはこれまでに3社のスタートアップを創業。トゥイリオは4社目だ
電話とウェブを繋ぐ、クラウド型の電話APIサービスでシリコンバレーの投資家たちの注目を集めているTwilio (トゥイリオ)。開発者は同社のプラットフォームを活用することで、スマートフォンなどに電話を着発信する仕組みを、比較的簡単に作ることができる。
トゥイリオのビジネスは、自社で電話サービスを提供することではなく、プラットフォームを提供することだ。そのためジェフ・ローソン氏の口癖は「君たち開発者が作り出すものを待ちきれない(I can not wait to see what you build.)」というもの。記者も参加した開発者向けイベント「TwilioCon(トゥイリオコン)」の会場(イベントの様子は「通信を変える注目ベンチャー(上)開発者20万人を誇る「トゥイリオ」の秘密を参照)で、開発者を引きつけ、成長を持続させるための戦略の中身を聞いた。  


 ――写真のメッセージングをできるようにすると発表した際、開発者たちが歓声をあげたのが印象的でした。

 写真を送れるようにすることは、多くの開発者が望んでいたことだった。テキストに比べ、写真は一目で多くの情報量をあっという間に伝えることができる。写真だけでなく、ビデオのメッセージングなど、いろいろなメディアを付け加えていきたい。

ただし、適切な製品を出すためには、こちらが一方的にサービスを作るのではなく、お客さまがどんな使い方を考えているのか、クライアントの声に耳を傾けていく必要がある。今回が3回目になる年次の開発者会議「TwilioCon(トウィリオコン)」は、クライアントの声をエンジニア自身が直接聞ける場という位置づけ。企業の声だけではなく、開発者や起業家を含むユーザーの声を聞く場になっている。

私自身、いろいろなアイデアが思い浮かぶ。頭に浮かんだら、すぐにこのアイデアはどう思う?という風に社員に聞くんようにしている。社内で賛同者が多く、顧客の反応も良いものが、成功するいいアイデアだ。

うまくいくかどうかは運

――今まで3つのスタートアップを起こし、4度目がトゥイリオ。何度も起業を成功させる秘訣は?

仕事に没頭し、身も心も自分のありったけの力を注ぐこと。とにかく、がむしゃらに働く。あとは運(luck)。起業が成功するのは、すべて運次第。とはいうものの、より激しく働く人に、より多くの運がついてくる。

優秀な人々を雇用し、力を引き出すことも重要だ。私よりも頭の良い優れた人たちを雇って、やる気を起こさせるように鼓舞するのが私の仕事だと考えている。採用に当たっては現実的な適応力や応用力をテストし、どういう思考過程、仕事の筋道を選ぶのかをみる。仮定的な問題を与えて、実際にどうするかを尋ねる、という手法だ。今までどうやってきたのか、個人的な歴史を振り返って語ってもらうことも重視している。どんなことを解決して、実績を積み、実践してきたのかは非常に重要だ。また、学ぶ心を持っていることが重要で、そういう人を雇っている。

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