クラウドは電気・ガス・水道と同じになる オラクルのエリソンCEOが語るITの未来
オラクルがクラウド事業へ本腰を入れている。クラウド事業で存在感を増している米アマゾンや米セールスフォース・ドットコムに対抗する武器は、あらゆるサービスを業界標準で用意し、顧客に選択肢を提供できること。4月9日に東京・六本木のホテルで2700人の入場者を集め開催された「Oracle CloudWorld Tokyo 2013」で、その戦略が明らかになった。
イベントは日本オラクルの遠藤隆雄社長のあいさつに続き、米国からの中継による、ラリー・エリソンCEOの基調講演となった。それは、クラウドの近未来のイメージを描くことから始まった。
「アプリケーションはすべてクラウドから提供され、ユーザーはPCからだけでなく、アイフォーンなどのスマートフォンやタブレットからのアクセスが中心になってくる。アプリはクラウドに、サーバーはデータセンターに置かれ、ユーザーはモバイル機器だけ手にすればいい。そんな時代がやってくる」(ラリー・エリソンCEO)。
クラウドは“公益サービス”となる
エリソンCEOが強調したのは「クラウドは電気やガス、水道のような公益サービスとなる」点。「ユーザーはクラウドの複雑さを知る必要はない。蛇口をひねれば水が出る、コンセントにプラグを差し込めば、電気が使えるように、クラウドを使いたいときだけ使えばいい。電気を作るのが電力会社の役目であるように、このコンピューティングサービスを提供するのはサービスプロバイダの役目。そして電気や水道などと同様に、クラウドはユーザーが使った分だけ料金を支払う従量課金制がふさわしい」との認識を示した。
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