40代男性こそ「のどの力」を鍛えるべき理由 鍛えるべきは、ボディーの筋肉だけではない!

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水を飲み込んでのどを上げたまま止めることができるようになったなら、今度は水を少しずつ少なくしていき、それでものどを上げることができるかどうかチャレンジしてみましょう。そして、水を飲まなくてものどを上げたまま止めることができるようにしてください。これで、「のど上げ体操」の基本ができたことになります。

会社や自宅でできる「浦長瀬メソッド」

「のど上げ体操」は、水を飲まなくてものどを上げ下げできるようになることを目標にしています。そういう意味では、「のど上げ体操」は空いた時間があれば会社や自宅など、どこでもできるトレーニングといえます。

のどを意識的に上下に大きく動かし、のどの可動域をできるだけ大きくしてください。1日3回、のどを上下に大きく5回動かしてトレーニングします。

のどを上げ下げして可動域を広げる練習方法


 これに加えて、のどを上げて10秒間止めるトレーニングも行います。1日3回、のどを上げた状態で10秒間止めてください(最初は2、3秒からでもOKです。できなければ水を飲んで行ってもかまいません)。

のどを上げ下げする練習方法

これら2つのトレーニングを行っても、慣れてくれば1回1~2分でできます。もっとも大切なのは「継続してトレーニングすること」。面倒と思わず、毎日のどを意識的に動かすことにトライしてみてください。

『9割の誤えん性肺炎はのどの力で防げる』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします) 

どうしても面倒な場合は、最低限のどを意識的に上げられるようにしてください。コツさえつかめば、年齢を重ねてからでものどを意識的に動かすことはできます。

でも、のどを一度も意識的に動かすことをしていない人は、本当に困ったとき、練習しようとしてもできないのです。そう考えると、心身ともに充実している40代のうちにのどを動かすことに関心を持ち、「のど上げ体操」を行うことは、これからの長い人生を考えるうえでとても重要なことであり、「50代以降の人生設計を下支えすることにもなる」といっても言いすぎではないのです。

呼吸と同じように、「飲み込む」という動作は、私たちが生きるうえで欠かせないとても重要な動作。このことに意識的になることで「のどの力」を鍛えることができ、これからの毎日を健康的に送ることができるようになるはずです。さあ、あなたも「のどの力」を鍛え、若々しい「飲み込み力」を維持していきましょう。

浦長瀬 昌宏 神鋼記念病院耳鼻咽喉科科長、耳鼻咽喉科専門医

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うらながせ まさひろ / Masahiro Uranagase

1972年生まれ。大阪市出身。神戸大学医学部医学科、神戸大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野卒業。耳鼻咽喉科専門医。神鋼記念病院耳鼻咽喉科科長として、鼻治療や嚥下障害の予防を中心に耳鼻咽喉科の診療を行う。また、ENT medical lab主任研究員として、耳鼻咽喉科分野の臨床研究や嚥下機能の改善トレーニング指導を積極的に行っている。

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