ミキモトが真珠で「世界一」になった理由

うどん屋の長男だった創業者が掲げた「野望」

創業1899年のミキモトは真珠の販売量で世界を圧倒する(写真:ミキモト提供)

もうすぐクリスマス。大切な人へのプレゼントを求め、宝飾店が1年でもっともにぎわう時期だ。ジュエリー大手「ミキモト」も例外ではない。

この連載の一覧はこちら

同社は日本を代表する真珠製品メーカーだが、パリやニューヨークなど海外にも38店舗を展開。今年11月に米トランプ大統領夫人・メラニアさんが来日した際には、銀座4丁目本店に足を運んでいる。

どうやってミキモトは国内外で愛されるブランドになったのか。その歴史をひもとくと、困難を乗り越える工夫にあふれていた。

うどん屋の長男だった創業者

同社の創業は1899年にさかのぼる。創業者の御木本(みきもと)幸吉は1858年、鳥羽のうどん屋の長男として志摩国鳥羽町(現・三重県鳥羽市)に生まれた。当時、志摩の名産品の天然真珠は乱獲により絶滅の危機に瀕していたが、幸吉は真珠の魅力に着目し養殖事業にいち早く着手。相次ぐ赤潮の被害や資金難に見舞われたものの、1893年、35歳のときに世界で初めて半円真珠の養殖を成功させた。

1899年には銀座に日本初の真珠専門店を開き、この年を創業年と定めている。その後、1913年のロンドン支店開設を皮切りにニューヨーク、パリなど国際的に事業を展開。天然真珠に遜色ない品質ながら安価とあって人気を集めた。

次ページ養殖真珠で世界を席巻するも…
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 岡本幸一郎の自動車情報発信局
  • ソロモンの指輪〜「本能と進化」から考える〜
  • 就職四季報プラスワン
  • 育休世代 vs.専業主婦前提社会
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小売り、外食…<br>値決めの勝者と敗者

値下げをすれば客が来る、値上げをすれば客が減るという常識が通用しない。「65円靴下」などの激安セールでも客離れに泣くしまむら。一方で、壱番屋やリンガーハットは値上げをしても客足は遠のかない。勝敗の分岐点はどこにあるのか。