ビットコイン、急騰の主役は日本の投資家だ 円がドルを抜きトップシェアに
同氏は証券会社勤務を含めた28年間、株式や商品市場で売買を行ってきた経験を持つ。テクニカル分析の結果、1970年代の金の大相場と今回のビットコイン相場は類似すると分析。「未整備の市場なだけに、トレーダーの視点からみておかしいところがごろごろしている。それがもうけの源泉になる」と今年9月から取引を開始した。
円がドルを抜きトップシェアに
足元のビットコインの急騰相場は、こうした日本の個人投資家の参戦が大きな原動力となっている。
日本語による情報サイト「JPBITCOIN.COM」によれば、世界のビットコインの月間取引高のうち、日本円の比率は今年8月時点の約23%から3か月後の11月に約41%まで拡大。米ドルの約38%を上回るシェアとなっている。
日本における11月の月間出来高は、約451万ビットコイン。8月の約186万ビットコインから3カ月で2倍以上に急増した。分析サイト「クリプト・コンペア」によると、円ベースのビットコイン取引量の全体に占める割合は、直近では40%を超える水準で推移している。
日本の個人投資家が参戦しやすくなったのは、日本が世界に先駆けて暗号・仮想通貨の法的整備を行ったことが大きな要因だ。金融庁は今年4月に資金決済法を改正し、仮想通貨取引所の登録制を導入。9月に11社を登録業者に指定した(現在は15社)。
一方、中国政府当局は9月、本土の一部取引所に対し取引停止を命じた。相場の「主役」は中国人から日本人に移ったとの見方が多い。