独立して失敗する人は期待値がわかってない どうせやるなら勝率の高いゲームをやろう

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起業して成功する確率を考えたことはありますか?(写真:baphotte / PIXTA)

思いきって起業すべきなのか、就職すべきなのか…

私のもとには、よく若い人たちがキャリアや進路について相談に訪れます。特に多いのが、「起業すべきかどうか悩んでいる」という相談です。

「自分で会社を作った場合、成功できる確率がどれくらいあるかわからない。だから思いきって起業すべきなのか、会社に就職すべきなのかを意思決定できない」というわけです。

そんなとき、私は決まって「大数(たいすう)の法則と期待値」について話します。「大数の法則」とは、確率論における基本法則の1つです。

拙著『孫社長にたたきこまれたすごい「数値化」仕事術』でも詳しく解説していますが、たとえばサイコロを振ると、最初のうちは「1」が何度も続けて出たりすることもあります。ところが、1万回や10万回振り続ければ、「1」が出る確率は理論値の6分の1へと近づく。つまり、試行する数が大きくなれば、理論値と実際にやった結果がほぼ同じになっていくということです。

一方の「期待値」とは、1回のトライアルで見込める結果です。サイコロを使ったゲームで、出た目の数に応じておカネがもらえるとしましょう。

金額は、「1」が1万円、「2」が2万円、「3」が3万円……と増えていきます。

大数の法則で考えると、6つの目が出る確率はそれぞれ6分の1です。この場合、「サイコロを1回振った結果、いくらもらえるか」の見込みは、次のように計算できます。

(出所)『孫社長にたたきこまれたすごい「数値化」仕事術』(PHP研究所)
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