「主人公が上司に屈しない強さ」
「上司や権力者に対して『倍返し』でやり返す痛快さ」
が人気の理由でした。「倍返し」的な話題は、番組終了後も続くのは間違いないでしょう。
なぜ島耕作は出世できたのか?
そんな半沢直樹の活躍を見ていて気になるのは
《はたして半沢直樹は将来、役員くらいまで出世できるのか》
ということ。これだけ上司と対立してしまえば「煙たい存在」として疎まれるのではないか? あるいは行内で存在感が出て、出世レースの先頭を走れるのか?
大前提として、銀行の出世レースは減点主義です。これから担当する融資先に対する焦げ付きなどで、過去の高い評価は吹っ飛んでしまう可能性も大きいでしょう。あれだけの強敵に対して対決姿勢を示していたら、いつ足元をすくわれ、出向させられてしまってもおかしくありません。
ただ、漫画の世界では似たような境遇から大出世して、社長にまで上り詰めた人がいます。それが、あの「島耕作」です。
こちらは1970年に初芝電器産業株式会社入社。課長時代はうだつが上がらない存在で、出向して辛酸をなめた時期もありました。小心者で出世意欲も低く、マイペースな管理職。ドラマの半沢直樹と同じ世代の頃の話です。
ただ、島耕作は映画会社の買収などで活躍して部長に昇進すると、その後、とんとん拍子に役員、社長、会長と出世街道をひた走ることになりました。派閥争いに巻き込まれることを避けつつ、仕事に没頭。気づけば出世争いをしていた関係者が続々と討ち死にし、島耕作が偉くなっていったのです。
この漫画が世に登場して30年目。現在、65歳の島会長。一方で半沢氏は43歳。その20年後はどうなっているでしょうか。支店長や役員となっているのか。それとも出向先にいるのか?
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