専門実践教育訓練給付金は、働く人の主体的、かつ中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とした雇用保険の給付制度です。
国としては、自発的なスキルアップや資格取得を促すことで「働き方改革」を実現させたい狙いがあります。また、人材に不足感のあるIT技術等の分野へ特に拡充を図っています。さらに、非正規雇用の若者や子育てのためにキャリアを中断した女性の職場復帰やキャリアアップを後押しするため、多様な講座を新規開発し、eラーニング等が全国に普及するよう方向付けています。
専門実践教育訓練においては、助産師や看護師、建築士、美容師、保育士、調理師など専門性の高い資格取得を訓練目標とする講座や、専門学校の職業実践専門課程、専門職大学院など、2017年10月現在、厚生労働大臣が指定する給付対象講座数は2223講座にのぼります。
たとえば、大学院でMBAを取得するコースや会計・税務、法務等のプロフェッショナルを目指すコースなど、プログラムも多彩です。専門実践教育訓練給付を受けながら、昼間は仕事、夜間や週末に大学院で学ぶ…というスタイルも十分に可能です。
対象者の要件を緩和、給付率アップへ
2018年1月1日以降に受講を開始する専門実践教育訓練から給付率がアップされ、受講者が支払った教育訓練経費の50%、さらに資格取得等をした場合は追加で20%、合計70%が支給されます。支給の上限額は年間で40万円、資格取得等した場合は56万円になります。
10年の間に、複数の専門実践教育訓練を受講する場合、最初の受講開始日を起点として、10年を経過する日までの間に受講した専門実践教育訓練に係る給付の合計額は、最大で168万円が限度となります。
また、2018年1月以降に受講を開始する専門実践教育訓練から、退職者を含めて、支給要件期間が3年以上(初めての場合は2年以上)ある方が支給対象となります。ここでいう支給要件期間とは、受講開始日までの間に雇用保険の被保険者等として雇用された一定の要件を満たす期間をいいます。
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