サッカー界からの助っ人はバスケを変えるか

チェアマンらが語る「本音と展望」

島田:バイスチェアマンとして「これをやりたい」というものが特別にあるわけではないんです。ただし、クラブ経営のノウハウがあるので、各クラブの経営の底上げをしっかりとサポートする。それをやって、各チームの来場者数が10%、20%でも増えれば、十分な成果だと考えています。地味な話ですけど、バイスチェアマンとしての1年目はそこに力を入れていくつもりです。

リーグ全体の底上げを狙う「島田塾」

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大河:島田さんはこれまで、「島田塾」という勉強会を自発的に開いて他チームの経営陣に経営のコツを教えてきた。どのクラブも最初は、「どうしたら観客が増えるんだ」とか「スポンサーを獲得する方法はあるのか」という点に関心を向けると思うんですよ。

でも、島田塾はそうしたことをメインに教えるところではない。それよりも、「組織体制の整備をどうすべきか」とか「人材をどう配置することで、強い組織ができあがるのか」という知識を教えるところですよね。いくらノウハウを教えても、足腰となって実際に行動する組織がなかったら、結局は何も起きないでしょう。

島田:確かに島田塾に来てもらうと、最初は「ジェッツのやっている集客の方法を教えてほしい」「スポンサーはどうやって集めているんですか」という質問が多いですね。そうしたこと教えてもいいんだけど、ジェッツの営業の方法を教わってすぐにスポンサーを獲得できるかというと、そんなことはない。

それよりも大事なのは、いかにして組織を強くしていくかということなんです。丸1日を使った勉強会では、集客方法や営業方法についても話しますが、それらは全体の2割くらい。組織改革や組織強化に関することが、残りの8割を占めています。

大河:やる気があるのに、伸び悩んでいるクラブの社長にフォーカスして、島田さんがヒントを与えていく。その結果、真ん中の6割くらいの層がグーッと持ち上がってくれば、間違いなくリーグとしての力が出てきますよ。

島田:島田塾は、もう少しでひと段落します。その後は、やり方を変えていく予定です。机上で話をしているだけでは成果がはっきりとうかがえないので、今後は各クラブを直接訪問することを考えています。しかも、実際に現地で社長に密着するアプローチと、少し裾野を広げて、各チームのチケット担当やスポンサー担当の部長クラスにアドバイスをしていこうと思っています。

大河:組織の中には、どこかで血流を止めている人がいたりする。それはひょっとしたら社長かもしれないし、長く在籍している番頭さんのような人かもしれない。その部分を少し改善するだけで、組織ががらりと変わるきっかけになったりする。

それには「現場100回」が必要。島田さんが実際に各クラブを回ってくれたら絶対に効き目がありますよ。今後の動きも楽しみにしてます。ありがたいことに開幕1カ月の滑り出しは順調。このままいってほしいね。

島田:はい。千葉ジェッツにかかわるようになってから実感しましたが、バスケはとても面白いスポーツです。実際、お客さんのリピート率も高い。これからますます人気が出ると確信しています。B1からB3まで入れると全国に45のクラブが散らばっているので、まずはお近くのクラブの試合をぜひ見に来てほしいですね。

大河:そうだね。2年目は皆さんが驚くような仕掛けも用意しながら展開していくので、多くの人たちに大いに期待してもらいましょう。

(構成:野口 孝行)

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