神田昌典「10年前のマーケ本が売れる理由」 日米で読み継がれる「究極のセールスレター」
この後に続く、第3段階は、解決策、答えとなる。こちらの製品やサービスと、それに伴う利点を、ビシッと明らかにするのである。
「人が好きなこと」を熟知している人が勝つ
「次のiPhoneはどうなるのか」
「日本シリーズで優勝するのはどのチームか」
「台風の進路は?」
未来を予測することは私たちを強く引き付けてやまない、とダン・ケネディは本書の中で述べている。
実際、経済予測、株式予測、不動産価格予測などによって有名になった経済評論家やコンサルタントが数多くいる。未来を「いま」提示することで、読み手は強く引き付けられる。こうした予測を利用して、著書やニュースレターの購読、セミナー参加につなげている。将来に対する不安と期待の両方を見事に操っている。
そして、予測が繰り返されるように、予測を利用したセールスレターも繰り返し使われる。手堅く、優れた実績のあるセールスレターの手法は、使い古されたり、時代遅れになったりしないのである。1950年のセールスレターで効果のあったテーマなら、言葉遣いに少し手を加えるだけで、2020年でも十分に効果を発揮する。
ウォールストリート・ジャーナル紙は、セールスレターの中で何年もこの公式を使っている。中でも非常に効果があったのが、2人の大卒者の例を挙げたもの。ひとりは勝ち組で、もうひとりは負け組。違いは、勝ち組がこの新聞を購読していること、というわけである。
この公式3を使った例として、1970年代初めにダン・ケネディが書いた、芝生と園芸用品を扱う店のセールスレターからの抜粋を紹介しよう。
ところが、もうひとりの芝生はそうではありません。ところどころ茶色くて、全体にムラもあります。芝生もたくさん生えています。
なぜ、このような違いが生じたのでしょうか。
次に手紙は、この店の主人による「芝生の手入れ相談」の長所と、芝の手入れ専用商品や化学肥料を売り込む。これも繰り返し使える。1998年にある造園会社のフランチャイズ加盟店用にこのセールスレターを再利用したら、多くの店で驚くほど成果があった。
これら3つの公式は、1つのセールスレターの中で、単独でも組み合わせても使える。少なくても1つ、たぶん3つともが、あなたのビジネスに役立つはずだ。
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