30年続く「マタニティコンサート」の感動秘話 胎内で音楽を聴いた赤ちゃんもお母さんに
今年の春には、日本とセルビアの友好を兼ねて、ベオグラードを訪れ、現地の4歳から18歳の音楽を学ぶ学生・子どもたちを対象に、ワークショップやコンサートを行った。具体的には、セルビアの子どもたちと、日本を代表する曲「さくらさくら」を共演し、「春の海」(宮城道雄作曲)、「谷戸の風」(吉川久子作曲)など日本の旋律を紹介した。さらに、日本をイメージして子どもたちに作曲をしてもらったところ、「紫」「武士」「海」といったタイトルの曲が出来上がり、演奏してもらった。このような活動を通じて、セルビアの子どもたちが、音楽をはじめ、日本のさまざまなことに、とても関心を持ってくれていることがわかった。もっと幅広く、日本の文化を紹介したいので、ぜひ再訪したいという。
心配なのは、日本の音楽教育
海外の楽団とのコラボでも日本の曲をプログラムに組み込むなどしている吉川さんが、今心配しているのは、日本の昔からの曲が、次々と日本の音楽の教科書から姿を消していくことだという。
「音楽には、その土地の風土や気候、生活様式や文化が強く反映されています。わが国の音楽教育は、私たちの財産でもある日本の曲を軽視しているように思えてなりません。小さいときに日本の曲にもしっかり触れたうえで、高校、大学になったら好きな曲、やりたい曲を選んでいくというのならいいのですが、そもそも子どもたちが日本の曲に触れるチャンスを奪ってしまうのは、とても残念です」と話す。
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