詳しくは連載の最終回で触れますが、7月25日、長崎県の壱岐島で中小企業や個人事業主を支援する「Iki-Biz(壱岐しごとサポートセンター)」の方々と、ディスカッションをさせていただきました。
意見交換を通じて、私たちのプラットフォームを使うことで島のビジネスを島内外に効果的に発信できる可能性が十分にあると感じることができ、地域発のマーケティングも変わりつつあると実感しています。
誰にでも挑戦可能なグローバルへのマーケティング
グローバルへのマーケティングも、以前に比べて驚くほどハードルが下がっています。10年ほど前、私はP&Gでマーケティングを担当していました。当時、海外でマーケティング活動をするには、まずその国まで出向き、商習慣を学んだ上で各所に交渉をして、メディアの広告枠を買い、その国でクリエーティブチームを編成し、ようやく情報発信できるという状況でした。
それが、今では全世界でFacebookは20億人、Instagramは8億人(いずれも月間アクティブ利用者数、2017年6月時点)の利用者がいます。アメリカでも、インドネシアでも、イギリスでも、パソコン1台、スマホ1台あれば、数回のクリックであっという間にかなりの規模感のマーケティングができるわけです。グローバルマーケティング、ひいてはグローバルでのビジネスのあり方自体が大きく変わってきているという興味深いトレンドだと思います。
2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控え、今日本にはある種の期待感がただよっています。確かに開催期間中は人が押し寄せるでしょうが、その日数はオリンピック、パラリンピックを合わせて30日程度です。むしろ、日本への興味・関心が高まっている今、オリンピックがはじまる前までに、日本の文化、観光地、食、サービス、ブランド、企業のファンを増やすべきだと私は考えています。オリンピック後も継続的に日本にかかわってくれるファンをどのくらい増やせるかが、2020年以降の日本経済を大きく左右するのではないでしょうか。
観光の好例としてはニュージーランド観光局があります。トラディショナルな広告投資をピークシーズン(夏・冬)だけ実施するというモデルから、年間を通じてFacebookを活用し、自国の四季の美しさを世界中に動画でアピールすることで、観光客を獲得することに成功しています。日本も全国各地に魅力的な観光資源があります。Facebookはターゲティング精度の高さが特長の1つですから、世界20億人のユーザーの中から、その観光地ならではの魅力に興味を持ちそうな人に絞ってアプローチすることもできるわけです。
次回は「働き方改革」が課題となっている今にふさわしい話題を紹介します。オープンでイノベーティブなFacebookらしい働き方とは何かについて、オフィスの動画も交えながらお話ししたいと思います。Facebookの働き方が凝縮され、今年5月にも日本で本格的に展開を開始した、企業用の社内コミュニケーション向けFacebookといえる「Workplace(ワークプレイス)」について詳述します。
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