本屋は苦しい、だけど街の本屋を始めるワケ アマゾン全盛時代の「本屋」の生き方<前編>
B&Bが引っ越しの危機に
成毛:まずはそれぞれの自己紹介から始めましょう。北海道出身の成毛眞、61歳です、髪の毛は染めています。マイクロソフトに20年おりまして、インスパイアというベンチャーキャピタルとプライベートエクイティの会社を自分で作りました。VCとしてはそこそこ成功していると思います。あとは、「HONZ」という書評サイトをやっていますので、今回の鼎談のコーディネーションをしてほしいということで声が掛かりました。それではお二方も自己紹介をお願いします。
水代:good morningsの水代優です。愛媛県の松山出身です。今月、「Hama House(ハマハウス)」という体験型の書店を作りました。主な仕事は場づくり・街づくりです。これまで、丸の内カフェという10年くらい続いたものの運営。神田の街づくりとか、場としてのカフェを作ってきました。そのときに確実に必要なのが本でした。本は表情を作りますし、その人の人格が本棚を作るんだなと思っています。本自体が街づくりで、まさに知育だと思っています。僕自身は編集者の目線で作っているので、この企画ならば誰が買ってくれるかなあと思いながら、町の場をつくっています。場づくりを編集にとらえて街づくりをしています。