ヴィレヴァン、伝説の1号店で「本を売る」執念 サブカルファンも脱帽の「隠し味」が満載

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
首都圏の店舗レはなかなかお目にかかれない「こだわり」の宝庫です(筆者撮影)

サブカル好きのファンが多く訪れる複合小売店、ヴィレッジヴァンガード(ヴィレヴァン)。書籍を始め、CDや雑貨、食品などを幅広く扱っており、全国390店舗を展開する。

売り上げが最も大きい東京・下北沢店は作家やアーティストの常連客も多く、「サブカル聖地」と言われる。芥川賞を受賞したお笑いタレントのピース・又吉直樹氏も頻繁に通うことで知られ、同氏が選び抜いた本100冊や、自ら書き込んだポップを配置した「又吉直樹の本棚」というコーナーが出現したこともある。

首都圏にはない「路面店」ならではの魅力

7月6日発売、週刊東洋経済臨時増刊「飛翔する名古屋2016」。書影をクリックするとアマゾンの販売ページにジャンプします

その聖地の原点と言える店舗がある。名古屋市天白区、ヴィレヴァンの創業地に構える本店だ。1986年オープンの1号店である。

本店は地下鉄鶴舞線の駅から徒歩15分と、やや不便な場所にある。売り上げ規模では東京の下北沢店や渋谷宇田川店に遠く及ばないが、旧刊を中心に店員の推す書籍を積み上げ、関連商品や雑貨を並べるヴィレヴァン独自の店づくりは健在で、遠方から訪れるサブカルファンが途絶えない。

本店は路面店ならではの魅力に溢れている。ガレージ風の外観に加え、店内は板張りの床に階段が設けてあり、全体が見渡せるようになっている。独特の棚作りのエッセンスも詰めこまれている。時計や財布を並べる販売台がビリヤード台だったりと、遊び心もたっぷりだ。

次ページ本をあまり置かない店舗が増える中……
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事