仕事の判断に迷う人は基準を整理できてない どのように評価したのかの「透明性」も大事だ
これは、判断基準のどちらを優先させるかという「判断基準の選択」が求められていることになり、その選択のためには、「『判断基準の選択』をするための判断基準」というように、もう1つ上位の基準が求められていることになります。
判断軸をさらに加える必要があるので、難易度がもう1つ上がりますが、この判断基準の選択、まさに、最後は決めの問題という状況で、納得のいく理由とともに選択できるかどうかが、より上位職に求められる選択であり、ここで理由をつけられるようになると、思考は一気に強くなります。突き詰めたうえでどちらを選択するのか、リーダーには、その理由づけが求められているのです。
総合評価は見える化がカギ
結局どの基準を重視するのかを突き詰めて選択をしていく場合がある一方で、複数の判断基準のバランスを加味して、単純に1つの要素だけに着目した選択ができないケースもあります。
そのような場合、それぞれの判断基準ごとに3点満点や5点満点で評価し、合計点で評価するというやり方もあります。ただ、この方式の留意点は、「重みづけ」です。
たとえば、基準1の重みのつけ方を2倍にすると、結論が変わってきます。
総合評価という営みにおいては、「重みづけの妥当性」と「評価そのものの値の妥当性」の2つに対して納得感がないと、周囲から「恣意的ではないか」「どのようにでも判断が変わってしまうではないか」と思われるという難しさが残ります。
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