「経理畑」「企画畑」など”畑仕事”が危うい! 非営業職に「営業力」が必要な、これだけの理由

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将来像を検討する際は、仕事における経験が幅広いほど、選択肢は広がります。それゆえ、同じ部署で同じ仕事だけをするのではなく、違った部署、違った仕事にも取り組みましょう……という発想です。

今、このCDPを積極的に採用する企業が増えています。ちなみに戦略的人事異動だけでなく、社員から異動に関する自己申告制度やキャリアカウンセリングなどを組み合わせて、キャリアビジョンが描きやすいサポートも行うのが基本。就業観・価値観が多様化する時代に

社員として:仕事でさまざまな経験を積む機会が得られる
 会社として:会社の求める人材の育成・確保に効果的

といくつものメリット(もちろんデメリットもありますが)があるからプログラムが採用されるのでしょう。こうしてCDPと戦略的人事異動が行われると、同じ職種ばかり長い社員は

「そろそろ内向きな仕事ばかりじゃなく、外向きの仕事も経験すべきでしょ」

と対極の職種を経験する機会を与えられる可能性が高まります。

「~畑」でまったりしている人は要注意!

一方、CDP的な取り組みがない会社では、内向きな仕事に就いたら、そのまま歩むのが当たり前……と考えているケースが大半。そんな会社だと

《あいつは経理畑》《あいつは企画畑》

と『●●畑』で呼ばれるカテゴリーの部署辺りで、固定された仕事だけをしている人ばかり。前出のGさんのこれまでの経歴は、

経理部財務管理担当⇒経理部システムプロジェクト担当⇒経理部財務管理担当

と机の異動を数メートル経験した程度。営業部と接触機会は皆無です。Gさんいわく

「もはや別の会社くらいの遠い存在と認識しています」

とのこと。ゆえに非営業職からすれば「営業スキルは関係ない」と思うのでしょう。そんな固定観念がある人が戦略的人事異動で

「営業部への異動となりました。頑張ってください」

と内示されたら、どのように受け取るでしょうか。大いにショック受けることでしょう。もしかしたら「飛ばされたのか?」と思うかもしれません。でも、それは間違い。キャリアビジョンを描くための一環なのです。

さて、このような時代の変化を踏まえれば、現在は非営業職の方も営業の仕事を経験する可能性があるかも……と思えてきませんか? 将来の準備のためにも、営業的なスキルを学んでおきましょう(ちなみにピンク氏の作品は、営業職以外の仕事で十分に役立つ内容です)。
 

高城 幸司 株式会社セレブレイン社長

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たかぎ こうじ / Kouji Takagi

1964年10月21日、東京都生まれ。1986年同志社大学文学部卒業後、リクルートに入社。6期トップセールスに輝き、社内で創業以来歴史に残る「伝説のトップセールスマン」と呼ばれる。また、当時の活躍を書いたビジネス書は10万部を超えるベストセラーとなった。1996年には日本初の独立/起業の情報誌『アントレ』を立ち上げ、事業部長、編集長を経験。その後、株式会社セレブレイン社長に就任。その他、講演活動やラジオパーソナリティとして多くのタレント・経営者との接点を広げている。著書に『トップ営業のフレームワーク 売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』(東洋経済新報社刊)など。

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