「栄養」について知らない「栄養士」が多すぎる 残念な栄養士が信じ続ける「7つの誤解」
「食事でコレステロールをたくさん取っても、血液のなかのコレステロールが増えるわけではない」
最近の研究で、このように明らかにされたからです。
そこで、2015年2月にアメリカでは栄養療法の指針が改訂され、食事のコレステロールについては気にしなくてもよいことになりました。
さらに同年、日本でも厚生労働省は、「日本人の食事摂取基準」の2015年版で、コレステロールの摂取制限を撤廃しました。
そのため、現在の栄養指針では、1日に卵を食べる個数の制限はなくなりました。
今でも、卵を食べすぎるのは健康によくないと思っている人がいるかもしれません。あるいは、以上のような基本的な事実も知らない不勉強な医師や栄養士が、昔と同じことを言うことがあるかもしれません。
けれど、現在では脂肪悪玉説は間違っていたと世界中の専門家が認めており、卵の個数制限などなくなっていることを、ぜひ知っておきたいものです。
食事で摂取すべき糖質の必要最小量はゼロである
糖質を減らすのは絶対避けるべきだという栄養士がおられるようですが、これは科学的な知識不足からくる完全な誤解です。
糖質は人体にとって必須栄養素ではありません。
必須栄養素とは、人にとって欠かすことのできない物質なのに自分の体では作ることができないものを指します。必須アミノ酸、必須脂肪酸などがこれです。
これらの栄養素は人の身体の仕組みによって作ることができませんから、必ず、食事によって補給しないと病気になります。
実は、赤血球のエネルギー源はブドウ糖だけです。したがって、人にとって、ブドウ糖は確かに最低限の量は絶対に必要です。血液中にブドウ糖がないと、赤血球は働くことができなくなり、人は死にます。
しかしブドウ糖は、食事で糖質を取らなくても、タンパク質や脂質を食べていれば十分な量が確保できるのです。人体には糖新生(とうしんせい)という機能があり、肝臓で、アミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作り出すことができるからです。
しかも、糖新生の機能は非常に能力が高く、食事による補給がまったくなくても、必要なブドウ糖に不足を生じることはありえません。
これは生理学的に確認されていて、科学的に議論の余地のない事実です。
「食事で摂取すべき糖質の必要最小量はゼロ」
世界中の栄養学者にとってこれが常識であり、糖質が減ると病気になるという心配はまったくありません。
栄養士のなかには、重大な誤解をしている人がいます。タンパク質や脂質でも、血糖値が上がるというものです。
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