イケメンや美女がビジネス書を席巻する日 電子書籍発で起こりうる市場変革
8月20日に配信した「ジリ貧の『ビジネス書』市場に見える微かな光」では、ビジネス書市場が2000年代の「黄金期」をピークに衰退している中で、これからいったいどこへ向かおうとしているのか3つの展望を示しました。
すなわち、拙著『平成のビジネス書「黄金期」の教え』で解説したように、「予備校文化の拡大」「新しい女性著者が必ず現れる」「本格派の時代」の三点ですが、これらはいずれもビジネス書の内容面からアプローチしたものでした。
今回は外側の形態面から、ビジネス書の今後を占ってみたいと思います。
電子書籍のさらなる拡大とその先
2000年代と2010年代を決定的に分けるものとして、電子書籍の普及が挙げられます。電子書籍の普及はマンガが先行していますが、IT機器との親和性からビジネス書の電子書籍も徐々に広がってきています。
2005年に出版した『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』は、10年経った今でも電子版が地道に売れ続けているそうです。このようなロングテールは、電子書籍の普及がなせるワザでしょう。
私自身、スマホを使うようになってからは徐々に電子書籍の利用頻度が増えました。それまでも専用端末を持ってはいたのですが、やはり持ち運びが面倒であまり使わなかったのです。いまの私の読書傾向は電子4:紙6ぐらい。紙を選ぶ場合は、単に電子版が出ていないというケースがほとんどです。特に電子版のほうが適していると思うのは、ピケティ『21世紀の資本』のようにページ数が多い本や、とりあえず読んでおいたほうがいいような話題書など。マンガはほぼ100パーセント電子版で読んでいます。
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