池上彰・佐藤優は、「読む本」をどう選ぶのか 2人の「知の源泉」を一挙公開、その秘訣は?

「基礎知識」は得るにはどのような読み方をすればいいのでしょうか(撮影:今井康一)
あらゆるニュースをわかりやすく「解説」することで国民的な注目を集めている池上彰氏。世界情勢から政治・経済・宗教まで誰にもマネできない鋭い「分析」を出し続けている佐藤優氏。
2人が膨大な知識を蓄積し、世の中を読み解き続けられる「知の源泉」は、彼らが毎日実践している「読み方」にある。
2人の「新聞・雑誌・ネット・書籍の読み方」の極意を1冊にまとめた新刊『僕らが毎日やっている最強の読み方』が発売され、早くも14万部を突破するベストセラーとなっている。
「何を」「どう」読めば、2人のように「自分の力で世の中を読み解ける」のか?「知識と教養」を身に付ける秘訣は何か? 新刊『僕らが毎日やっている最強の読み方』の内容を再編集しながら、その極意を紹介していく。
新聞・雑誌では「基礎知識」は得られない
佐藤:私も池上さんも、世の中を知るツールとしては「新聞」と「雑誌」をフルに活用しています。でも、いくら「新聞」「雑誌」を熱心に読んでも、土台となる基礎知識が抜けていると、自分の頭でニュースや記事を深く理解することができませんよね。
池上:そうなんです。たとえば、中東情勢が不安定になったときに、そうしたニュースを正確に理解するには、その地域の時代背景、つまり歴史の知識はどうしても必要になります。
佐藤:「書籍」が新聞や雑誌と決定的に違うのは、書籍にはひとつのテーマに関してまとまった知識が盛り込まれていることです。世の中で起こっていることを「知る」には新聞がベースになりますが、世の中を「理解する」ためには書籍がベースになるわけですね。
池上:新しい分野について勉強するときには、私だっていまでも机に向かって一生懸命、本を読んでいます。基本書をしっかり読んで、基礎知識を身に付けておくと、あとあと理解が早いですから。
佐藤:ただし、なかには間違った内容や偏った見解で書かれている本もあり、「読む本」は選ばなければならないのも事実です。では、どうやって「読む本」を選べばいいのか。私たちの方法を紹介しましょう。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事