国勢調査では10年に1回、最終学歴別の配偶関係を調査しています。1990年と2010年とを比較して、高卒と大卒の未婚率の差分を見てみました。
これを見ると、男女ともに高卒の未婚率が伸びています。特に、女性の25~34歳のアラサー世代で高卒の未婚率の上昇がもっとも高くなっています。これは、かつて高卒同士かつ年上男性と結婚していた女性たちの晩婚化によるものでしょう。
ただ、女性の場合は高卒も大卒も未婚率の上昇幅がほぼ均等で、学歴による差はありません。また、女性で40歳以上の上昇幅が下がっているのは、バツあり男との結婚の影響もあると思われます(「未婚男が割を食う『バツあり男』の再婚事情」)
「男余り」の実態は、半数が高卒男性だ
逆に、男性の場合は、全体的に高卒の方の未婚率が高く、全年代共通であることが特徴です。その理由のひとつが、男余り現象です。20~30代未婚男女の人口差は全体では約180万人も男が多いのですが、これを高卒男女に限って比較すると約100万人も男が多いのです。未婚の男余りの半分は高卒男性で占められています(2010年国勢調査での実績ベース)。
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