「国際ネット婚活」で結婚した日本人妻の現実

オーストラリア生活に高度な英語は不要?

子どもの頃から海外に住むことにあこがれて…(イラスト:堀江篤史)

国際ネット婚活でオーストラリア人男性と再婚した40代女性がいると聞いた。英語もネットも苦手な筆者には縁遠い世界だが、ひとつだけ親近感を覚える要素がある。その女性は結婚前まで静岡県在住だったことだ。

筆者が住む愛知県蒲郡市は静岡寄りで、晴れの日が多くて温暖な気候も似ている。休みの日は妻が運転する車で浜名湖や静岡市に遊びに行くことも多い。東海道という日本の大動脈に位置しながら、海産物にも農作物にも恵まれた豊かで穏やかな土地。徳川家康が隠居の地に選んだのもうなずける。夫とともに一時帰国中だという彼女にメールを送り、愛知寄りにある浜松市で会ってもらうことにした。

海外に行く夢をかなえる前に

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浜松駅前のカフェに来てくれたのは、新田真奈美さん(仮名、46歳)と夫のマイケルさん(56歳)。マイケルさんは190cm近い大男だ。アクション俳優のような渋いハンサムでもある。一方の真奈美さんは小柄ながらも明るいオーラを放っている。胸元が少し開いた黒いTシャツと濃いピンク色のスカート。国内在住の日本人にはなかなか見られないファッションだ。

真奈美さんの家族は、祖父母の代から静岡県内のある町に住んでいる。とても暮らしやすい土地だが、刺激はなさすぎるし近所には親戚や幼なじみばかりだと真奈美さん。しがらみがストレスに感じることもあった。

「お祝い事から仏事まで、決まりごとが多すぎるんですよね。親戚同士の人間関係にも気を使わないといけません。そのせいなのか子どもの頃から海外に住むことにあこがれていました」

平和すぎるところに長年暮らしていると閉塞感が募ってしまう。独身ならばなおさらだろう。同じような土地に住んでいる筆者にもその気持ちは少しわかる。

しかし、真奈美さんは海外に行く夢をかなえる前に気乗りしない結婚をしてしまった。相手は、地元で勤務していた会社の元同僚。34歳のときだった。

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