(第13回)戦略から、組織へ、組織から人へ ─ リーダーシップの重要性 ─

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 そして現在はどうか。

 トップカンパニーにとって、優れた「戦略・組織」はあって当たり前の時代になった。では最後に優位性を決めるのは何か。それは、戦略・組織を120%実行し、状況に応じた変化を創り出すことができる「人」だ。

 昔の戦場をイメージするといいかもしれない。

 軍師の能力は互角、相互に優れた作戦を持っている。
 また、徴兵制度が整い、集団として戦略を効果的に機能させるための組織も互角。
 このような戦場において、勝敗を決する要素は何か。
 それは、兵の心を束ね、機能させる総大将の力量にならないだろうか。
 総大将ですら、相互に優れていたとしたら、最後に勝敗を決するのは、兵一人一人の力になるのだろう。

 今は、まさにそういう優秀な大将や兵をトップカンパニーは求める時代になってきたのだ。

 もちろん、世の中には「戦略・組織」が不在の中、「優秀な人材、優秀なリーダーがいない」と嘆く企業のほうが圧倒的に多い。しかし、トップカンパニーから順に、組織を構成する「人」そのものの重要性に目を向けはじめたというのが近年の動向だ。

 今回のコラムでは「リーダーシップ」が重要視されはじめた背景について述べた。次回はリーダーには様々なタイプがいるということを、具体例を用いて説明していく。組織の中で働きはじめれば、好むと好まざるとにかかわらず、誰もが「リーダー」であり「フォロワー」であることが求められる。
 「自分はリーダーには向いていない」と決めつける前に、「リーダーシップの発揮の仕方には様々なタイプがあり、誰もがリーダーの資質を持っている」ということを伝えていきたいと思う。

福井信英(ふくい・のぶひで)
慶應義塾大学在籍中にジョブウェブと出会い、インターンシップ生として働き始める。
大学卒業と同時に(株)日本エル・シー・エーに就職。経営コンサルタントとして、学校法人のコンサルティングに取り組んだことをきっかけに、2003年3月に(株)ジョブウェブに転職。
現在、新卒事業部の事業部長として、企業の採用活動のコンサルティングや学生を対象とした各種リサーチ、教育研修コンテンツの作成に取り組む。
1977年生まれ。富山県出身。
福井 信英

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