BYDが日本市場で進める緩やかな電動化戦略とは。バッテリー技術30年の知見を活かした独自アプローチ

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BYD SEALION7
BYD SEALION 7。ゆったりとしたSUVタイプの車両には、現在の中国で必須のクルマに搭載されるべきテクノロジーと、緩やかなEVへの移行を促す乗り味が共存する(筆者撮影)
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中国市場でテスラを抜いて、電気自動車でトップシェアを獲得したBYD。その強さと技術の源泉、そして参入障壁が高いと考えられてきた自動車産業での善戦、そして日本市場進出について、BYDオートジャパン広報部部長 池畑浩氏にインタビューした。

バッテリー技術を培ってきたBYD

BYDオートジャパン広報部部長 池畑浩氏
ブレードバッテリーの模型で説明するBYDオートジャパン広報部部長 池畑浩氏。「バッテリー屋」としての原点が、元々発火の危険性が少ないLFPと熱マネジメントがしやすい自動車への実装を可能としている(筆者撮影)

池畑氏がBYDの歴史を説明する中で強調していたのは、バッテリー技術にこだわって開発と実装を進めてきた点だった。というのも、もともとBYDは、バッテリーメーカーとして出発した経緯があったからだ。

「1995年に中国の深圳で創業したBYDは、充電式の工具のバッテリーパック、携帯電話と、産業構造が変化する中で求められるバッテリーを製造・供給する企業として発展してきました」(池畑氏)

「バッテリー屋」(池畑氏)をルーツとして出発し、2003年に中国西安の国有企業の一部を買収したことで、自動車事業に参入した。

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