中国「BYD」大躍進の理由は"EVじゃなかった"衝撃 アメリカでの「EV一服」は中国も例外じゃない

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BYD EV PHV
BYDのPHV(写真:BYD公式サイトより引用)

中国EVのBYD(比亜迪)が、EVの世界販売でついにアメリカのテスラの背中を捉えようとしている。2023年に23万台あった差は、2024年に2万台まで縮まった。

ただし、同年のBYDの大成長を演出したのはEVではない。EVにはまだ懐疑的だが、ガソリン車には戻れない消費者の間で現実的な選択肢になりつつあるPHV(プラグインハイブリッド)の車種を幅広く展開したことが、BYDの勝ち筋につながった。

2024年は自動車業界にとって分岐点

後から振り返れば、2024年は世界の自動車業界にとって分岐点として記憶される年になるかもしれない。

世界販売台数でトヨタ自動車と世界首位を競ってきたドイツのフォルクスワーゲンの業績が低迷し、同国にある工場の閉鎖まで俎上に上がった。

右肩上がりで成長を続けてきたアメリカのテスラも、販売実績を公表するようになった2012年以降初めて、年間販売台数が前年比でマイナスとなった。

国内に目を向ければトヨタ自動車が型式認証不正に揺れ、年末には日産自動車とホンダが経営統合に向けた交渉開始を発表した。

誰もが潮目の変化を認めざるをえない中、もはやダークホースとは呼べないほど存在感を高めているのがBYDだ。

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