中国製の「新エネルギー車」は2025年の世界販売台数(国内販売と輸出の合計)が1650万台に達し、前年比3割近く増加する――。新エネルギー車の業界団体である中国電動汽車百人会は2024年12月30日、そんな予想を発表した。
同会の張永偉・副理事長兼秘書長の説明によれば、エンジン車を含む中国製自動車の2025年の世界販売台数は3200万台が見込まれ、その半分強を新エネルギー車が占める。さらに中国市場に限れば、新エネルギー車の販売比率は55%に達する可能性があるという。
(訳注:「新エネルギー車」は中国独自の定義で、電気自動車[EV]、プラグインハイブリッド車[PHV]、燃料電池車[FCV]の3種類を指す。通常のハイブリッド車[HV]は含まれない)
補助金廃止後も成長持続
中国政府は2020年10月に発表した「新エネルギー自動車産業発展計画」の中で、国内市場の新車販売に占める新エネルギー車の比率を2035年までに50%以上に高める長期目標を打ち出した。
ところが、新エネルギー車の国内販売は予想を超えるハイペースで拡大し続け、上述の目標を10年前倒しで達成する勢いだ。
その過程では、中国政府が新エネルギー車の購入者に支給していた補助金の段階的廃止や、車載電池の主要原料であるリチウムの高騰など、新エネルギー車の普及促進にマイナスの要素もあった。それでも販売が伸び続けてきたのは、中国の消費者がその価値を認めたからにほかならない。
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