中国自動車市場、2025年は「EV・PHV」が5割超に 「10年前倒し」で中国政府の目標を達成の勢い

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新エネルギー車の販売に関する最近の大きな変化は、電池だけを動力に使うBEV(バッテリーEV)の伸びが鈍る一方、電池とエンジンを併用するPHVやレンジエクステンダー型EV(訳注:航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したEV)が急成長していることだ。

ADASやスマートコックピットの人気も、新エネルギー車の成長の追い風になっている。写真は中国のファーウェイが開発を主導したスマートコックピット(鴻蒙智行のウェブサイトより)

中国汽車工業協会のデータによれば、2024年1月から11月までに中国市場で販売されたPHV(レンジエクステンダー型EVを含む)は451万9000台に上り、前年同期比85%増加。新エネルギー車の販売全体に占める比率は40%に達した。

前出の張副理事長は、BEVとPHVは2025年の中国の新エネルギー車市場でシェアを五分五分で分け合うと予想している。

ADASの普及も追い風に

先進運転支援システム(ADAS)やスマートコックピットの普及が(消費者の人気を背景に)加速していることも、新エネルギー車のさらなる成長の追い風になりそうだ。

中国電動汽車百人会は、2025年に中国市場で販売される乗用車の新車の65%に「レベル2」以上の自動運転技術が搭載され、中でも(完全自動運転に近い)高度なADASの搭載比率が2割を超えると予想している。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

(訳注:レベル2の自動運転技術では、運転操作の主体は人間のドライバーにあり、それをシステムが支援する。中国の自動車業界では、人間による常時監視を残したまま、システムの自動運転能力を高める競争が激化している)

高度なADASは高い演算能力を持つ半導体や多数のセンサーを必要とし、電力消費量が大きい。それだけに、自動車のスマート化に関して、大容量の電池を搭載する新エネルギー車の(エンジン車に対する)優位は明らかだ。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は2024年12月31日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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