41歳経営者は全財産を失っても立ち直った

IMJ竹内CEOの痛快キャリアストーリー

――「リストラ」もやりましたか。

当初、1回だけ実施しました。ただ、実りが少なく、もっとほかの部分で改革できたのではないかと今でも痛恨の思いです。数字だけ見て人を切るのは経営力がない証拠です。

目先の利益を求めて人を切る。その瞬間は会社や株主にとって得もありますが、継続性に乏しい。何より、いちばん重要な社内の信頼関係を破壊してしまう。今では、会社の立て直しにおいてリストラは完全に不要、という確信を持つに至っています。

不公正を打破したいという怒り

――会社を変えるために、最も重要なことは何でしょうか。

「殺されてもやり抜く」という、社長の覚悟に尽きると思います。そして、その覚悟を持つに至った、強烈かつ具体的な体験の裏打ちです。

「会社を変えたい」「業績を伸ばしたい」という思いの背景には、「社員のために、それをやり抜かないと死んでも死にきれない」「過去の自分にも申し訳が立たない」という強い気持ちがありました。

IMJに来たときは、現場の努力が結果に結び付いていない、賞与も増えなければ管理職のポジションも増えない、という閉塞感がありました。一方で、この構造を作った過去の経営は責任を取らず、お手盛りに走る。この構造が、以前のペットショップをしていたときに感じた不条理とオーバーラップしました。この不公正を打破したいという怒りが、僕の原動力なのです。

トップが本気にならなければ、社員がついてきてくれることは絶対にありません。巧みな言葉だけではダメなのです。「なぜそのような考えを持つに至ったのか」を説明し、具体的な行動に移すこと。言行の一致が不可欠です。

そのうえで、社員とひざを突き合わせて話し合い、時に怒鳴り合い、本気度を伝えていく。その地道な活動が、何よりも大事なことだと思います。

――最後に、今後の目標について教えてください。

2016年7月。弊社は、世界No.1のデジタルエージェンシーであるアクセンチュア インタラクティブのグループに加わりました。僕にとっても、社員にとっても、とても大きな変化です。まったく新しい体験を創造できるフィールドが一気に広がりました。

僕がIMJに参画した頃を思い返せば、現在のIMJは、想像以上の進歩を遂げています。日本でも希有な、革新的サービスを提供できるチームへと成長できたと自負しています。

今後は、アクセンチュアが持つ包括的なデジタル・マーケティング・サービスと、IMJが20年にわたって積み重ねてきたデジタルマーケティング領域の知見を融合し、社会に変革をもたらすような価値を提供できればと考えています。

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