41歳経営者は全財産を失っても立ち直った

IMJ竹内CEOの痛快キャリアストーリー

具体的には、不可侵とされていた事業部同士の統合を積極的に進め、バラバラにやっていた仕事を一緒にやらせる。それだけでリソースの共有と有効活用につながり、効率化が促進されます。また部署の垣根を越えて「1つの会社」としてすべてのサービスの販売を促進していったため、単価も必然的に大きくなりました。

さらに、アウトバウンドの営業部隊も組成しました。これまでは既存顧客との付き合いだけである程度商売になっていたので、どうしても受け身になりがちで、自らアップセル・クロスセルの提案をする構造がありませんでした。そうではなく、自ら能動的に営業を仕掛ける仕組みを作り、かつ顧客のデータを預かるポジションへと意識的に移行したのです。

ウェブ制作のようなビジネスモデルは、単純な制作領域に留まっているかぎり、単価がどんどん下がってしまいます。会社を成長させるには、労働時間の掛け算に頼らない施策が欠かせません。そのために、タブーをいっさい設けず愚直に改変していきました。

会社を変えられるのは“本当の気持ち”だけ

――社内改革において重視されたことは?

やはり、経営層への信頼の確立です。“信なくば立たず”ではないですが、社内において「信頼」というものが決定的に欠けていました。

過去の経営が思いつきのように組織をいじり、現場に負担をかけておきながら、結局成果が出ない、賞与も十分に払えないということが発生していたからです。一方で、社長だけはお手盛りでボーナスを受け取るようなことがあり、経営層への信頼は最悪でした。

まずここを直さないと一歩も進めないと思いました。

重視したのは、「隠さない」「うそをつかない」「まず自分から信頼する」ということ。そして、本当にやりたいことをぶれずに愚直に語り続けること。経営者の私利私欲ではなく、「会社のため」「みんなの将来のため」という姿勢で言行を一致させることで、少しずつ理解してくれるようになりました。

たとえば自分自身の報酬をガラス張りにし、金額をほかの取締役に決めてもらう。うまくいっていないことは、正直に認める。失敗したら、率先して責任を取り、減俸も甘受する。自分に批判的なメンバーであっても、能力があれば自分から先に信頼して大きな仕事を任せる。

そのような地道な活動により、経営層への信頼が少しずつ回復し、不可侵といわれていた事業部の人も協力してくれるようになりました。

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