超高学歴25歳女性が生活保護に頼る深刻事情

母親のDVと学校でのイジメが原因で精神崩壊

「母親のDVがそもそもの原因かと思います」

うつ病などの精神疾患患者数は44万1000人(1991年、厚生労働省患者調査)から95万8000人(2011年)と激増している。背景には虐待の増加や労働環境の悪化がある。高坂さんに具体的なことを聞こうとすると、無表情のまま頭をかかえてうずくまり、「うぅ」とうなる。消えている記憶を、脳の奥から無理やり引っ張り出しているかのようだった。

「いろいろあったけど、幼いときのことで覚えているのが、公文の宿題をやっていなかったとき。母親の思うように進んでいなかったみたいでイスを振り回されて、イスが壁に当たってものすごい音を上げて壊れた。すごく怖くて、頭が真っ白になりました。母親はビンタとか蹴り飛ばすみたいな暴力以外に物を投げたり、包丁を突きつけたり、“殺す”とか“殺してみろ”みたいなことを絶叫することがよくありました」

父親は世界的に有名な一部上場企業の社員。幼稚園時代に家族そろって米国へと海外赴任についていったが、見知らぬ土地で母親の精神状態が悪化した。その後、父親は単身で残り、家族は日本に戻っている。母親にはエリート志向があり、小学校から私立校、中学受験で最難関の国立中高一貫校に入学する。小学校1年生から公文、小学校3年から受験に特化した学習塾に通い、とにかく勉強をさせられた。

「母親は成績が悪かったり、宿題をやってないとき、怒っていたっていうか発狂して暴れていました。赴任家庭で母親がノイローゼになることはよくあること。たぶん典型的で母親が心身を崩したことが、そもそもの原因だと思う」

家庭での暴力だけでなく、学校でもイジメられた。男子には暴力を振るわれ、女子には物を隠されたり、無視された。地獄である。学校だけでも地獄から逃げようと必死に勉強し、最難関国立中学に合格した。平和な学生生活を期待して進学したが、中学では同級生からさらにイジメられた。そして、うつ病を発症する。

「進学した中高は精神病の子だらけ。異常な状況でした。中学3年になるとクラスの女子の半分くらいがリストカットして、学校側はリストカットする生徒のリストを作っていたくらい。私、自傷はしないので三者面談で先生が“あなたの娘さんは、精神状態は大丈夫です”みたいなことを言っていました」

中学の同級生は「精神病の子」ばかり

超進学校は親の大きな期待を背負わされ、小学校時代は遊ぶことなく、ひたすら勉強をしてきた子供が多い。毒親育ちの子供が多く、クラスの半分以上が心身の状態が悪かったという。教師の目の届かないところでイジメも蔓延していた。

「私みたいな重篤な状態ではないですが、中学時代から同級生はほぼ精神病の子ばかり。知っているかぎりは、実家住まいか結婚して専業主婦で、働いている同級生はいないです。恐ろしい環境にいたと思います。たぶん、みんな親からそれなりのモラハラだったり、DVだったりを受けていたんだと思う。だからストレス発散のためのイジメがすごくなる」

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