規制や財政によって医療業界を守ってきた結果、世界で後れを取るのは必然なんです。
手厚く守られてきた業界はもう一度チャレンジを
国民が知るべき本質的な問題は、農業にしても医療にしても、国によって手厚く守られてきた業界は、国際的な競争力を失ってしまうということです。しかし、農業だって林業だってもう一度チャレンジしたら、日本は相当なところまで力を発揮できるし、医療だってこの国の本質的問題点に国民が気付いて声を上げるようになれば必ず復活できます。
中原:これまでの話を聞いていて、坂根さんが政党をつくって活動したほうがいいんじゃないかと、ある程度の勢力は取れるんじゃないかと。坂根さんが政治家やったほうが日本は変わるんじゃないかと思うのですが……。
坂根:現状を変えるには何をしたらいいかわかっていても、肝心のこの国を引っ張っている政治家や官僚、大手企業などの中に、東京一極集中でいい思いをしている人たちが多いからなのか、地方創生もなかなか国民レベルの話に向かっていかないけど、それでもできることからやらないといけません。コマツも自社の技術を生かし石川の農業の生産性を向上させたように一つひとつ成功事例を増やしていきます。
何事も皆が一斉に動き出すことはありません。誰かが率先して、小さくても成功例をつくり波及させるしかないのです。私の後を引き継いだコマツの野路國夫会長が私以上に全力投球でライフワークとして地方創生のリーダー役を果たしてくれていますので心強いです。
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