ドトール、3000冊並ぶ「図書館カフェ」の全貌

もう一段の成長目指し、新ブランドを育成へ

「私のドトール会長としての仕事は新たな店舗ブランドの開発。その第1弾が梟書茶房だ」と大林会長は話す。もっとも、梟書茶房におけるブックカフェの形態はエソラ池袋側からの提案だった。今後は新業態の開発を、ドトール自身が一から手掛ける考えだ。

梟書茶房の店内。本当の図書館のような雰囲気だ(記者撮影)

ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェなどを運営するドトールコーヒーと、洋麺屋五右衛門などを手掛ける日本レストランシステムが統合し、ドトール・日レスHDとなったのは2007年。日本レストランの創業者である大林会長は五右衛門をヒットに導いた経験を持ち、ブランド開発力には定評がある。

経営統合後に生まれたカフェブランドは星乃珈琲店(2011年)、OSLO COFFEE(2013年)など日本レストランが運営するものが主で、ドトールコーヒーとしては目立った新業態を展開できていなかった。

経営統合の成果を新ブランドに生かしたい

ドトール・日レスHDとドトールコーヒー両社の星野正則社長は「焙煎機能を含め、コーヒーのR&D(研究開発)に強みを持つドトールコーヒーと、レストラン業態でメニュー開発に強みを持つ日本レストランを掛け合わせてマーケットに応じた業態を作っていきたい」と話す。

こうしてドトールと日レス双方のノウハウを結集した業態として、コーヒーとフードメニュー両方を充実させた、梟書茶房が生まれた。

ドトール・日レスHDが新業態の開発に力を入れるのには、2つの理由がある。

(出所)IR資料、取材を基に東洋経済作成 (注)店舗数は2017年5月末時点

1つは、これまでにない客層を取り込むためだ。大林会長は「消費者は価格にシビアになっていると感じるが、当社はいいものをしかるべく価格で提供していく方針」と強調し、高付加価値の商品を提案する姿勢を明確にしている。

グループの主要なカフェの価格帯を見ると、ドトールコーヒーショップの270円(ブレンドコーヒーMサイズ)が最安で、350円(コーヒーMサイズ)のエクセルシオール カフェ、そして420円~(星乃ブレンド、店舗によって価格が異なる)の星乃珈琲が続く。2016年9月には焙煎スペースを併設した「ファクトリー&ラボ 神乃珈琲」を立ち上げた。神乃珈琲のコーヒー価格は540円からとグループ最高級だ。

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