ユニクロ「エアリズム」が猛暑でも快適な理由

大ヒット機能性肌着に生きる東レの技術力

ユニクロの夏の人気商品「エアリズム」は、売り場でも特に大きなスペースを割いて大量に陳列されている。写真は銀座店のメンズフロア(筆者撮影)

梅雨が明け、いよいよ夏本番。うだるような暑さの中、平日の午前にユニクロ銀座店のメンズフロアを訪れると、ワイシャツ姿の男性たちが次々にパッケージに入った商品をまとめ買いしていた。快適性をうたった機能性肌着の「AIRism(エアリズム)」だ。

これまで日本で肌着といえば、汗をよく吸う天然繊維の綿製が長年の常識だった。しかし、綿は吸水性が高い反面、乾きが遅いため、多くの汗をかくと肌着がべちょべちょになってしまう。

一方、化学繊維を使ったエアリズムは汗の乾きが早く、サラサラ感が続くのが大きな特長。10年前の発売当初は化繊の肌着に抵抗を感じる消費者も多かったが、着用時の快適さが口コミなどで広がり徐々に浸透。シリーズ全体で年5000万枚以上売れる商品に育ち、今や日本の「夏の定番肌着」と呼べる存在になった。

男性用はすべて東レが担当

それを技術面で支えるのが、国内最大手の繊維メーカー・東レだ。同社はユニクロの発熱機能性インナー「ヒートテック」などの製造を手掛ける企業として有名だが、エアリズムも男性用はすべて東レが担当。糸の製造から縫製まですべての工程を担っている(女性用は基本的に東レと旭化成が分担して原糸を供給)。

「同じエアリズムでも、男性用と女性用では優先している要素が異なる。男性は汗をかく量が多いので、特に吸汗速乾性を重視した商品に仕上げてある」。東レでユニクロ商品の開発を担当するGO事業部戦略開発グループの田畑次郎・技術主幹はそう話す。

使っている基本素材は、衣料用化繊で最も一般的なポリエステル。化繊は綿に比べて乾きが早い。ただ、それは化繊自体にほとんど吸水性がないからで、そのまま肌着の衣地として使っても汗を吸ってくれない。

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