「いつも三日坊主」な人が陥る残念すぎな3NG 学生時代の「お勉強の呪縛」が継続を妨げる

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そうしたほうがいい理由が2つあります。まず1つは、何冊も読まないと、ある知識やスキルについてきちんと理解できないからです。

たとえば「部下の教え方」を学びたいとします。その際に1冊だけ購入してそれを読みこなし、「だいたいわかった」と思うことは危険です。なぜなら、本の数だけ考え方も異なるからです。ある本には「叱ることで部下は伸びる」、ある本には「褒めることで部下は伸びる」と書いてあることはザラにあります。

これは、どちらが正しく、どちらが間違っているという話ではありません。何冊かを読むと、その分野の「共通見解」と「相違見解」がわかります。共通見解とは、誰もが共通して同意するところであり、相違見解とは、人によって意見が分かれるところです。この2つがわかって初めて、その分野について「だいたいわかった」と言えるのです。

そのためには複数の書籍を読む必要があります。どんな名著だとしても1冊だけ読んでわかった気になるのは危険です。

そして、どうせ買うなら、最初で一度に買ってしまいましょう。1冊ずつ買い増していくと「飽きたからここまでにしよう」と学びをやめてしまう可能性があるからです。5~10冊を最初にまとめて買ってしまえば、「初期投資をしてしまったから読まなければもったいない」という心理が働きます。

おカネをかけてプロに学ぶことはコスパがいい

ちなみに、「おカネをけちらない」という意味では、セミナーでも同じです。無料セミナーや低額セミナーよりも、高額なセミナーのほうが「せっかく大金を振り込んだのだから元を取らなきゃ」という気持ちになります。

高額セミナーの中には不安感をあおってセミナーを継続して受講させるものもあるので危険ですが、ビジネスでのリターンをしっかりと得たい場合には投資の覚悟は必要です。

また、その考えをもう一歩進めると、「プロにおカネを払って直接教えてもらう」という方法もありです。マンツーマンで教えてもらうにはそれなりの出費も必要ですが、自分が「この人に教わりたい」と思ったプロから直接教えてもらうことができれば、たとえ1回の授業でも、普通のセミナーに10回通うより得るものが多いでしょう。

「長期で」「毎日コツコツ」「最初からおカネをかけないで」

一見もっともらしい学びのセオリーに見えますが、実はこうしたやり方が、ビジネスパーソンの学びが三日坊主に陥る原因になっているかもしれません。

今後、何かを学ぶ際の参考にしてください。

清水 久三子 アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント

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しみず くみこ / Kumiko Shimizu

アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント
大手アパレル企業を経て1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして新規事業戦略立案・展開プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成し遂げられない」との思いから専門領域を人材育成分野に移し人事・人材育成の戦略策定・制度設計・導入支援などのプロジェクトをリード。コンサルティングサービス&SI事業の人材開発部門リーダーとして5000人のコンサルタント・SEを対象とした人材ビジョン策定、育成プログラム企画・開発・展開を担いベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた

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