中高生女優を量産する芸能事務所の狙いと闇

美少女を次々発掘し、朝ドラを目指す

テレビ、映画、舞台、ウェブなど現在は男優より女優のほうが活躍の場が多く、事務所は中高生の中から社の稼ぎ頭を作ろうとしている。さらに、中高生は結婚のリスクが低い

<ビジネス上の狙い>社を支えるスター社員を早い段階から戦略的に採用・育成する

グループアイドルのブームと“読モ”を含むモデル業の拡大で、10代のタレントが増えた。ただ、アイドルもモデルも本業だけでは活動の場が少ないため、女優業に進出している

<ビジネス上の狙い>社員の可能性を見極めて有効活用。スキルの複合化を図る

芸能事務所も営利企業の1つにすぎません。一般企業が学生を採用し、研修やOJTなどを通して社を担う人材を育成するのと同じように、芸能事務所も地道に若手女優を育てているのです。

特に現在は女優がバラエティ番組やCMに出たり、著書や歌をリリースしたりなど、演じること以外の活動が増えました。かつては、「女優として一本立ちするまで演技一本で勝負する」という晩成型の育成が主流でしたが、現在は「とにかく目立ってナンボ」「話題にならなければ成長のチャンスもない」という促成型に変わっているのです。

しかし、中高生のうちに女優業にかかわることで“芸能界の闇”ともいうべき、さまざまな問題点が浮かび上がってきます。

ストーカー、イジメと不登校、家庭崩壊

中高生女優を促成することで起きる“芸能界の闇”は、以下の5つ。決して冒頭に挙げた女優たちのことではありませんが、中高生で女優を経験したことのある女性たちから、これまで私が見聞きしてきたエピソードを交えて紹介していきます。

(1)芸能界がスタンダードになり、社会性や一般教養が得られない

「中学生の頃から芸能界にいるので、それが当たり前の感覚になってしまって、一般常識がわからないんですよ。大人の悪いところをまねしてしまうというか、ときどき『私って嫌らしい性格だな』と感じることがあります。結局、女優の仕事が減ったうえに大学受験も失敗して、『この先どうやって生きていけばいいんだろう』と困ってしまいました」(元女優19歳)

社会性や一般教養を得る中高生の時期に女優をすることで、独特なムードの芸能界に染まり、世間との乖離が始まります。まだ10代で人気があるうちはいいものの、20代、30代と年齢を重ねるとともに、そのダメージは倍増。「私はバカだから」「もう芸能界でしか生きていけない」と自虐的な思考回路になってしまうようです。

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