中高生女優を量産する芸能事務所の狙いと闇 美少女を次々発掘し、朝ドラを目指す
(2)ストーカーの恐怖と性的写真の拡散
女優は売れっ子にならないかぎり、アイドルよりも事務所のガードは緩く、単独行動することも少なくありません。早朝の撮影は普通で、時には夜遅い撮影もあり、彼女たちはストーカーの恐怖におびえているのです。また、中高生タレントは水着などの性的なグラビアを求められるケースが多く、「ネット上にログが残ってしまう」という悩みを抱えるほか、引退後のダメージを気にする人もいました。
(3)学校でのイジメと不登校
昔から芸能活動をしている中高生がイジメに遭うというケースは多かったのですが、最近はさらに悪質化。SNSが標準ツールになったことで悪口はエスカレートしやすく、特にタレントの中でも女優が標的になりやすいようです。売れるほど友人ができにくく、学校に行く機会が減ることで、プチ不登校や中退する人も少なくありません。
(4)メンタルの崩壊、貧乏と水商売への転身
競争の激化で、オーディションの難易度は上がる一方。主演クラスの10代女優でも、「オーディションに落ち続けてどん底だった」という話をよく聞きます。厳しい状況であるにもかかわらず、「恋愛禁止」「髪型を変えてはいけない」「夜の外出禁止」などの行動規制も多く、さらに追い打ちをかけるのが金銭苦。その反動から、18歳になったタイミングで高校を辞めて水商売に転身する人もいるそうです。
(5)両親の不仲と家庭崩壊
意外に多かったのがこれ。娘の芸能界入りをめぐって両親がけんかをしたり、地方在住のケースでは母親が上京したり、家族がバラバラになってしまうことがあるようです。なかには、「両親が離婚してしまう前に、私が事務所を辞めました」という人もいました。「両親に負担をかけている分、何としても成功しなきゃ」というプレッシャーも大きいようです。
ビジネスパーソンに通じるマルチタレント化
前述したように、AKB48グループや坂道グループなどのアイドル、雑誌『ニコラ』『Seventeen』『ラブベリー』などのモデルなど、女優業に進出する中高生タレントが増えています。
知名度やファンの数ではアイドルやモデルのほうが上回ることも多く、女優たちにとっては脅威の存在に。裏を返せば、バラエティ番組や雑誌に出演する女優が増えているのは、「アイドルやモデルに知名度やファンの数で追いつくことで、演じるチャンスを奪われないようにしよう」という意図があるからなのです。
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